住友商事は2019年1月24日、オーストラリアInfinite Energyの株式を100%買収したと発表した。Infinite Energyは住宅や商業施設の屋上を利用した分散型太陽光発電システムの開発販売や、蓄電池の施工販売、電力小売を手がけている。日照量が豊富なオーストラリアでは今後、太陽光発電システムの需要が堅調に推移すると判断して買収に踏み切った。
図 オーストラリア西海岸の街であるScarboroughで、Infinite Energyが施工した太陽光発電システムの例
出所 住友商事
住友商事は、オーストラリアでは人口の増加や電気自動車(EV)の普及といった要因から、今後の電力需要が増加すると見込んでいるという。さらに、太陽光発電モジュールの価格低下や政府や自治体の支援もあり、太陽光発電システムの普及が進み、電力小売価格が下落しているという。
また、オーストラリア西部は人口密度が低いため送配電に大きなコストがかかってしまい、電力会社から購入する電力の料金が高くなってしまっている。一方でこの地域は日照量に恵まれており、太陽光発電システムを導入することで一般家庭でも電力にかかるコストを大きく下げることが可能だという。
住友商事はInfinite Energyの買収を機に、オーストラリアで分散型太陽光発電システムや蓄電池供給を通して、電力小売事業の基盤構築を目指すとしている。さらに、電力に他種事業を組み合わせた新事業の開発も目指すとしている。
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住友商事