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NEDOと日立造船、ベトナムで産業廃棄物焼却発電プラントの実証運転を開始

2017/04/26
(水)
SmartGridニューズレター編集部

NEDOと日立造船は、ベトナムの首都ハノイに産業廃棄物焼却発電プラントを建設し、実証運転を開始したと発表した。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と日立造船は2017年4月24日、ベトナムの首都ハノイに産業廃棄物焼却発電プラントを建設し、実証運転を開始したと発表した。NEDOが廃棄物処理技術に関して豊富な実績を持つ日立造船に委託し、日立造船が実証運転を実施する。

図 ハノイに建設した産業廃棄物焼却発電プラント

図 ハノイに建設した産業廃棄物焼却発電プラント

出所 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

産業廃棄物焼却発電プラントはハノイ中心街の北に位置するソクソン郡のナムソン処理場に建設した。ハノイでは生活ゴミと産業廃棄物が1日当たりおよそ7000トン発生しているという。そして、そのうちの5000トン以上を処理しているのがナムソン処理場だ。ここで廃棄物処理に当たっているのはHANOI URBAN ENVIRONMENT社。5000トン以上を埋め立て処理しているが、埋め立て用地が逼迫している上、環境衛生面の問題があるという。

HANOI URBAN ENVIRONMENT社は日立造船と共同で、ベトナムとしては初となる産業廃棄物焼却発電プラントを建設し、2017年3月31日には試運転を終了させた。完成したプラントは、「ロータリーキルンストーカ式焼却炉」を採用している。これはゆっくりと回転しながら廃棄物を燃焼させる「ロータリーキルン」と、階段状の炉で廃棄物を燃焼させる「ストーカ炉」を組み合せたものだ。ロータリーキルンでは、ゆっくり回転させることで、廃棄物を撹拌しながら燃焼させることができる。ストーカ炉の階段状の部分はゆっくり動くようになっており、階段をゆっくり降りていく廃棄物を空気と接触させることで廃棄物を安定して燃焼させることができる。

図 今回建設した産業廃棄物焼却発電プラントの構造

図 今回建設した産業廃棄物焼却発電プラントの構造

出所 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

今回建設したプラントで、1日当たり75トンの廃棄物を焼却処分できるという。その結果、廃棄物の重量は約7.5トンにまで減らせる。さらに、廃棄物を燃焼させる際に発生する熱で水蒸気を作り、タービンを回して発電する。発電設備の最大出力は約1.9MW(1930kW)。ベトナムの一般世帯の年間電力消費量にしておよそ5000世帯分の電力を発電できるという。

今回の実証運転では、2017年9月末までのおよそ6カ月間で、産業廃棄物の種類に応じた処理方法を検証し、プラントが実用的であることと、省エネルギーの観点からも有効であることを実証するとしている。NEDOと日立造船は今回の実証運転で、産業廃棄物焼却発電プラントが実用的であることを実証して、ベトナム国内にとどまらず、アジア全域に普及させることを目指すとしている。


■リンク
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
日立造船

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