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損害保険ジャパン日本興亜ら3社、運転者ごとに事故発生リスクを分析する手法を共同開発へ

2017/08/28
(月)
SmartGridニューズレター編集部

損害保険ジャパン日本興亜など3社は、運転者ごとに異なる事故発生リスクを分析する手法を共同で開発すると発表した。

損害保険ジャパン日本興亜、第一交通産業、アクセンチュアの3社は2017年8月25日、自動車の運行データや運転者の生体データ、車内の動画データなどを分析して、運転者ごとに異なる事故発生リスクを分析する手法を共同で開発すると発表した。公共交通機関や運輸業での業務を想定した手法を作り、事故件数減少を狙う。損害保険ジャパン日本興亜が共同開発を統括し、アクセンチュアが評価手法を実装したシステムの開発を担当する。開発したシステムは、第一交通産業のグループ会社のタクシー車両で運用して、効果を評価する。アクセンチュアはシステム開発に当たって、密接な協業関係を結んでいるインテルから、技術やハードウェアの提供を受ける。

タクシー車両にはドライブレコーダーを設置し、運転操作の傾向を示すデータや、動画データを取得し、そのデータはSDカードに記録してゲートウェイに移動させる。さらに、運転者にはリストバンド型のセンサーを着用してもらい、そのセンサーで心拍数の推移を示すデータを収集する。このデータはスティック型のPCで収集し、ネットワーク経由でゲートウェイに送る。

図 今回開発した手法を運用するシステムの構成

図 今回開発した手法を運用するシステムの構成

出所 アクセンチュア

各種データが集まるゲートウェイには、インテルのXeon E5-2624 v4プロセサを搭載し、「インテル IoTプラットフォーム・リファレンス・アーキテクチャー」に準拠した作りのものを使う。ゲートウェイでは、集まったデータを対象にプライバシーに関わる部分を削除するなどの処理を加え、クラウドにアップロードする。具体的には、ドライブレコーダーが撮影した車内画像から、乗客の画像を消し去るなどの処理を受け持つ。ゲートウェイをエッジ・コンピュータとして機能させるわけだ。

クラウドにアップロードした画像データ、運転操作の傾向を示すデータ、運転者の心拍数データなどは、ディープラーニングなどの手法を活用して分析する。その分析結果から、運転者ごとに異なる事故発生リスクを算出する。

さらに、算出したデータだけでなく、収集したデータも活かして、運転者の健康管理、事故を未然に防ぐ対策の立案実行、運転者の運転操作の傾向に合わせて、より安全に運転するための具体的な指導などを実施するとしている。

今回の開発に取り組む3社は、開発した手法を広く普及させることを目指している。そのために、さらに多くの企業に共同開発に参加してもらうことという。


■リンク
損害保険ジャパン日本興亜
第一交通産業
アクセンチュア

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