日本郵便、ローソン、東北日立、ZMPの4社は2017年12月12日、配送ロボットの活用に向けて福島県南相馬市で実証実験を実施すると発表した。実験を主催する日本郵便は、配送ロボットなどの先端技術を物流業務に応用することを想定して検討を続けている。今回は同社としては初めて、配送ロボットを実際に走らせる実証実験を実施する。
実験の会場は福島県南相馬市の「南相馬市スポーツセンター」。日時は12月21日の11時から12時。敷地内の遊歩道(トリムコース)に郵便局を想定した拠点と、ローソン店舗を想定した拠点を設置し、郵便物やローソンの商品を配送ロボットで宛先宅に無人で配送する。実証実験全体の取りまとめは東北日立が担当する。
図 今回の実証実験のコース
出所 ZMP
実験に使用する配送ロボットはZMPの「CarriRo Delivery」。「歩道を自動で移動する宅配ロボット」として開発したもので、カメラやレーザーセンサーで周囲360°の環境を認識しながら自動的に走行する。速度は最高で6km/h。走行中のCarriRo Deliveryを遠隔地から監視することや、遠隔操作することも可能。ZMPは独自にCarriRo Deliveryの実証実験を続けている。
図 細い歩道を自動で移動するCarriRo Delivery
出所 ZMP
日本郵便とローソンは実証実験の結果を検討し、業務で活用する上での問題点などを洗い出す。そして配送業務にロボットを投入し、ローソンの商品と郵便物をまとめて配送する体制を作っていきたいとしている。