日立オートモティブシステムズ(日立AS)とクラリオンは2018年1月9日、新たな自動駐車技術「Park by Memory」を開発したと発表した。自宅やオフィスの駐車場など、よく使う駐車場の位置と周辺環境を記憶して、自動駐車を実現する技術だ。
図 「Park by Memory」で自動駐車中に、車内ディスプレイに表示する画面
出所 クラリオン
クラリオン独自のカメラシステム「SurroundEye」を活用して、車両周囲360°を映すの俯瞰画像を生成し、車両に搭載するソナーの信号で車両周囲の壁などの障害物を検知し、GPS(Global Positioning System)で位置情報をつかむことで、駐車スペース周辺の環境と、自動操縦パターンを記憶する。記憶した駐車場に近づくと、自動駐車が可能であることを運転手に知らせる。通知を受けた運転手は、車内に設置したボタン、あるいはスマートフォンの専用アプリケーションのボタンを押すだけで車両が自律的に動作し、駐車スペースに収まる。
図 スマートフォンの専用アプリケーションの画面。下部にある「P」ボタンを触れ続けると、車両が動いて自動的に駐車する
出所 クラリオン
SurroundEyeによる画像で駐車スペースを認識するため、白線を引いただけの駐車スペースなど、さまざまな形に駐車スペースに対応できる。加えて、一般的カーナビゲーションシステムの情報を利用でき、早期かつ容易に導入できる点も特徴だ。
日立オートモティブシステムズとクラリオンは今後、Park by Memory技術を自動車メーカーなどに提案し、早期実用化を目指すとしている。