BMW Groupは2018年1月16日(中央ヨーロッパ時間)、駐車場の予約/決済サービスを提供しているアメリカParkmobileを買収したと発表した。元々少数の株を保有していたが、今回は完全な買収に踏み切った。BMW Groupは近い将来の自動車社会に必要な技術やサービスに投資を続けている。今回の買収もその一環と言えるだろう。
Parkmobileは2008年設立で、スマートフォンで利用できる駐車場予約/決済サービスを提供するベンチャー企業だ。本社はジョージア州アトランタにあり、全米300以上の都市でサービスを提供している。
Parkmobileが提供しているサービスは、スマートフォンが画面に表示する地図から、利用したい駐車場を選択し、使用開始時間と使用時間を指定するだけで利用できる。駐車料金の決済はアプリケーションに登録したクレジットカードで済ませる。このサービスを利用して出発前に駐車場を予約しておけば、現地到着後に空いている駐車場を探し回らずに済むというわけだ。駐車料金の決済も自動で済むので、精算機に並んで現金を投入するなどの面倒もなくなる。
図 Parkmobileが提供するスマートフォンの専用アプリ。希望の駐車場を指定し(左)、利用時間などを指定すれば決済が済む(中)。利用時間終了が近づくと、スマートフォンにプッシュ通知が届く(右)
出所 Parkmobile
BMWの役員会メンバーであり、BMW Groupでは顧客関係とデジタルビジネスを担当するPeter Schwarzenbauer氏は「都市を走る自動車の30%は、駐車場を探すために走っている。Parkmobileの買収によって、私たちはこの問題により良い方法で対処できるようになった」とコメントしている。
Parkmobileはアメリカとヨーロッパの1000以上の都市でサービスを提供しており、2200万人以上の会員を抱えている。同社のCEOであるJon Ziglar氏は「新たに資金を獲得した上、BMW Groupが全世界で構築している顧客やパートナー企業とのネットワークを活用できるようになり、Parkmobileのサービスを世界のほかの地域にも拡大するチャンスを得た。BMW Groupはこれ以上ないほど良いパートナーだ」と買収を歓迎している。
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