シーメンスは2018年6月5日、茨城県神栖市に建設予定の木質バイオマス発電所向けの主要機器を受注したと発表した。具体的には出力51.5MWの蒸気タービン、発電機、周辺機器、水冷式復水器を受注した。これらの機器は大林クリーンエナジーが2018年6月1日に建設計画を発表した「大林神栖バイオマス発電所」で使用する。
図 神栖市の位置(左)と、「大林神栖バイオマス発電所」の建設予定地の拡大図(右)
出所 大林クリーンエナジー
発電所の建設予定地は茨城県神栖市奥野谷(おくのや)。定格出力は51.5MW(5万1500kW)で、年間発電量は日本の一般世帯約11万世帯分に当たるという。この計算は、1世帯の年間発電量を3600kWhとしており、11万世帯分になると396GWh(3億9600万kWh)となる。この数字から設備利用率を計算するとおよそ88%に達する。
燃料としては主に独立した森林認証機関が認証した木質ペレットを使用し、ヤシの実からパームオイルを絞り出した後に残るパーム椰子殻も使う。1年間かけて設計し、2019年春に着工の予定。営業運転開始は2021年夏となる見込みだ。大林クリーンエナジーはこの発電所に向けた初期投資額が約300億円で、稼働開始後に年間売上を約85億円と見積もっている。
大林組グループは今後も再生可能エネルギー事業をさらに拡大していく方針を示している。
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