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ナガイモの非食用部分を発酵させてバイオガスで発電、青森県でバイオマス発電所が運転開始

2018/12/03
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

日本アジア投資と日立キャピタルは、青森県でナガイモの非食用部分(農業残渣)を利用したバイオマス発電所「青森東北町発電所」が完成し、売電を開始したと発表した。

日本アジア投資と日立キャピタルは2018年11月30日、青森県でナガイモの非食用部分(農業残渣)を利用したバイオマス発電所「青森東北町発電所」が完成し、売電を開始したと発表した。日本アジア投資と、日立キャピタルの子会社である日立グリーンエナジー、イーパワーなどが共同で出資して建設した発電所だ。完成後の発電所運営はイーパワーが担当する。

図 「青森東北町発電所」の全景。2方向から撮影した画像を並べた

図 「青森東北町発電所」の全景。2方向から撮影した画像を並べた

出所 日本アジア投資

発電所の所在地は青森県上北郡東北町(かみきたぐんとうほくまち)。ゆうき青森農業協同組合(JAゆうき青森)が生産、出荷するナガイモのうち、食用に適さない部分をメタン発酵させてバイオガスを作り、そのガスを燃焼させて発電する。最大出力は30kWで、年間発電量の見込みは約160MWh(16万kWh)。設備利用率を計算するとおよそ60.9%だ。

上北郡東北町は日本有数のナガイモの産地であり、JAゆうき青森のナガイモ出荷量は国内トップクラスだ。しかし、ナガイモからは食用に適さない残渣が1日当たりおよそ4トンも発生しており、その処理に年間で約2000万円もかかっていた。

青森東北町発電所では、1日に発生するナガイモ残渣全量をメタン発酵槽に投入してバイオガスを発生させ、そのガスを燃焼させて発電する。さらに、発電機が発生させる排熱を回収し、隣接地に新設するビニールハウスの暖房に利用する。残渣処理のコスト節約、発電に加えて、冬場の農作物栽培まで可能にしようという取り組みだ。

そして、この発電所は国立大学法人豊橋技術科学大学などが開発した「豊橋式バイオガス発電システム」を採用している。バイオガスのプラントは大規模になることが普通だが、新方式を採用したことでナガイモ残渣の量に合わせた小規模のメタン発酵槽を使えるようになった。その結果、比較的低価格で設置できたという。

この発電所で発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を東北電力に売電する。売電単価は1kWh当たり39円(税別)。


■リンク
日本アジア投資
日立キャピタル

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