NECは2018年7月5日、子会社のアメリカNEC Energy Solutionsがブラジル最大手の配電業者Neoenergiaの依頼を受けて、同国のフェルナンド・デ・ノローニャ島に蓄電池システム「DSS(Distributed Storage Solution)」を納入すると発表した。DSSは2018年8月以降にフェルナンド・デ・ノローニャ島に設置し、運用開始となる予定。
図 NEC Energy Solutionsの蓄電池システム「DSS(Distributed Storage Solution)」
出所 NEC Energy Solutions
フェルナンド・デ・ノローニャ島は大西洋に浮かぶ離島で、ブラジルの大西洋岸の町ナタール(Natal)から西北西におよそ400km進んだ位置にある島だ。自然豊かな島で、多様な生態系が存在する。ユネスコが世界自然遺産に指定している。
図 フェルナンド・デ・ノローニャ島
出所 NEC
この島はディーゼル発電機と太陽光発電システムで電力をまかなっているが、ディーゼル発電機は自然にやさしいものとは言えない。そこで今回、NEC Energy Solutionsの蓄電システムDSSを導入し、太陽光発電による電力をDSSに充電する。これで、時間帯や日照条件で発電量が大きく変動する太陽光発電による電力を最大限利用可能とし、ディーゼル発電機の使用時間を短縮していく。ディーゼル発電機を撤去することも視野に入れている。
NEC Energy SolutionsのDSSは比較的小型の蓄電池システムで、出力は100kW~710kWで、蓄電容量は85kWh~510kWhとなっている。商業、産業に向けた製品で、分散電源として使用することも視野に入れている。
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