オリックス・レンテックは2018年8月14日、国産電気自動車(EV)メーカーであるGLMが開発したEVの車台に駆動機構、蓄電池、制御装置を組み合わせたもののレンタルを始めると発表した。EV向け部品や新素材を研究する企業、EV制御用システムを開発する企業がこの車台を利用することで、研究開発を効率よく、短期間で完了させることができるとしている。レンタル価格は60カ月契約を結んだ場合、月額14万3000円(税別)。8月20日からレンタルを開始する。
図 オリックス・レンテックが貸し出すGLMのEV車台
出所 GLM
レンタルする車台は、GLMが販売しているEVスポーツカー「トミーカイラZZ」で使用している「第1世代」と呼ぶもの。このタイプは、外装ボディーと車台を完全に分離できる構造になっており、外装ボディーを外した状態で走行可能だ。
さらに、レンタル先企業には各社が開発したい製品を想定して克服すべき課題をリストアップし、解決方法をアドバイスするサポートプランも提供する。このサポートは、大手自動車メーカー出身者を中心としたGLMの技術者が担当する。
エンジン車とEVを比べると、搭載できる機器や部品が大きく異なり、エンジン車で使用できていたものもEV向けに改修、あるいは新規開発が必要になる。また、EVでは炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)など、ガソリン車とは異なる新技術、新素材を利用しようという動きが目立つ。オリックス・レンテックとGLMは、自動車部品メーカーだけでなく、大学、研究機関、素材メーカー、IT企業など幅広い業種に車台をレンタルすることを想定している。
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