GLMは2017年7月20日、ドイツRobert Bosch社の子会社で自動車向け電子制御システムの開発などを手がけているドイツBosch Engineering社と協業すると発表した。Robert Bosch社のハードウェアを使って、その上で動作するソフトウェアをBosch Engineering社と共同で開発するとしている。開発したソフトウェアとハードウェアは、GLMが2019年に量産開始を予定しているスポーツカー型電気自動車(EV)「GLM G4」に搭載する予定。
図 GLMが開発中の次世代スポーツカー型EV「GLM G4」
出所 ボッシュ
今回の協業で開発するのは、駆動部分と周辺機能を協調動作させるように制御する部分。モーターを駆動する「パワードライブユニット」のほか、バッテリー管理システム、車載用充電器などを協調動作させる部分だ。Robert Bosch社が提供するVCU(Vehicle Control Unit)を利用する。VCUは、自動車が搭載する半導体チップであるECU(Electronic Control Unit)を複数統合し、車両の各部の機能を統合制御するもの。Bosch Engineering社によると、今回GLMと開発するものには、EV専用の制御アルゴリズムを組み込むという。
Bosch Engineering社は、大規模の量産で定評があるRobert Bosch社の技術を活かして、小規模生産やプロトタイプ開発などの要望に応える狙いで発足した企業。ヨーロッパ各国のメーカーが少量生産で販売する高価なスポーツカーの開発に協力してきた実績がある。GLMが開発中のGLM G4も、想定価格が4000万円と、万人に向けたものではなく、少量生産で販売するものになると考えられる。Bosch Engineering社は、GLMにとって最適な協業相手ということになるだろう。
Bosch Engineering社とGLMは今後、協業の範囲を今回開発するソフトウェアにかぎらず、拡大していく意向を示している。