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プレミアリーグのアーセナルFC、ホームスタジアムに大規模蓄電池を設置

2018/11/26
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

イングランドArsenal Football Club(アーセナルFC)は、ホームスタジアムである「Emirates Stadium」に大規模蓄電池を設置したと発表した。

イングランドArsenal Football Club(アーセナルFC)は2018年11月26日(グリニッジ標準時)、ホームスタジアムである「Emirates Stadium」(ロンドン北部)に大規模蓄電池を設置したと発表した。

図 アーセナルFCのホームスタジアムである「Emirates Stadium」

図 アーセナルFCのホームスタジアムである「Emirates Stadium」

出所 Arsenal Football Club

大規模蓄電池は、イギリスの投資会社であるDowningが出資した資金で、イギリスPivot Powerが設置した。出力は2MW(2000kW)で、蓄電容量は2.5MWh(2500kWh)。サッカー1試合(90分)の間にEmirates Stadiumで消費する電力をまかなえる量を充電できる。一般世帯の消費電力量にすると、およそ2700世帯の2時間分の消費電力量に相当する。2019年夏には蓄電池を追加設置し、合計出力を3MW(3000kW)、合計蓄電容量を3.7MWh(3700kWh)とする予定だ。

図 Emirates Stadiumに設置した大規模蓄電池

図 Emirates Stadiumに設置した大規模蓄電池

出所 Arsenal Football Club

アーセナルFCは電力単価が安い時間帯に蓄電池に充電し、電力需要がピークに達し、単価が高い時間帯に充電した電力を消費することで、電力料金を節約する。また、イギリスの送電会社であるNational Grid向けに、需給バランス調整サービスを提供することで収入も得る計画だ。得た収入はアーセナルFC、Pivot Power、Downingの3社で分け合う。

アーセナルFCは再生可能エネルギーの活用を進め、エネルギーを効率よく利用するための設備導入に取り組んでいる。2016年に、イギリスの再生可能エネルギー業者であるOctopus Energyと契約を結び、クラブが消費する電力を100%再生可能エネルギー由来の電力に転換している。そして、ナイトゲーム開催時にスタジアムを照らす照明をすべてLEDに切り替えている。LEDへの切り替えで、電力消費量をおよそ30%削減できたという。


■リンク
Arsenal Football Club
Pivot Power
Downing

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