中国電力とJFEスチールは2018年12月27日、千葉県千葉市中央区に新設することを検討していた石炭火力発電所について、検討を中止すると発表した。両社は2016年11月に石炭火力発電所を建設することについて共同で検討を始めている(参考記事)。その後、2017年4月に新会社「千葉パワー株式会社」を設立して検討を続けてきたが(参考記事)、事業として成立させることが難しいと判断し、中止した。
図 石炭火力発電所の建設予定地
出所 中国電力
計画では、千葉市中央区のJFEスチール東日本製鉄所構内に出力約1.07GW(107万kW)で超々臨界圧発電方式の石炭火力発電所を建設する予定だった。事業として成り立つと判断できれば、2020年に建設を開始し、2024年に運転を開始するというスケジュールも立てていた。
今後両社は、計画を石炭火力発電所から、LNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を燃料とする火力発電所に切り替え、事業として成立する可能性を検討するとしている。石炭火力よりも発電効率が高く、CO2排出量が少ないLNGガスタービンコンバインドサイクル発電所に計画を変更し、発電量を上げて収益を増やす狙いがあると考えられる。