JFEエンジニアリングは2017年10月25日、リトアニア共和国で最大となる廃棄物焼却発電プラントの主要機器を受注したと発表した。同社の100%子会社であるドイツStandardkessel Baumgarte(SBG)社がプラントの建設を受注し、SBG社がJFEエンジニアリングに炉やボイラー設備一式を発注した。
図 廃棄物焼却発電プラントの完成予想図
出所 JFEエンジニアリング
プラントの建設予定地はリトアニア南部にある同国第二の都市、カウナス市。市内で発生するゴミ(一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥)を処理しながら発電する。ゴミ処理能力は年間でおよそ30万トン。発電出力は24MW(2万4000kW)。電力はカウナス市の送電網に供給する。発電と同時に同時に70MW(7万kW)の熱も発生させる。この熱は暖房用の熱源としてカウナス市に提供する。
図 プラント建設地となるカウナス市の位置
出所 JFEエンジニアリング
リトアニアではこれまで、都市ゴミの大部分を埋め立て処分してきたが、EUやリトアニアの環境対策の政策などのよる規制が厳しくなり、処分場が逼迫しているという。そこで、ゴミ焼却時の排熱も利用できる発電プラントに注目が集まっているという。
プラントは2020年4月完成に向けて工事中だ。このプラントの建設と運営はUAB Kauno kogeneracine jegaine(カウノ コゲネラツィネ ヤゲイネ)社が担当する。この会社はリトアニア国営の電力会社であるLietuvos energija社(リトアニア電力)と、フィンランドの電力会社であるFortum Groupが共同出資で設立した特別目的企業だ。
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