デンマークLEGO Groupは2017年5月17日(現地時間)、全世界のLEGO Groupの拠点で消費する電力を、再生可能エネルギーでまかなえる見通しであることを発表した。LEGO Groupが投資し、運営に参加している風力発電所などが、LEGO Group全体で消費する電力を超える量を発電するようになったということだ。LEGO Groupは、2020年までに自社で消費する以上の電力を、自社で開発した再生可能エネルギーで発電するという目標を立てていたが、3年前倒しで達成することになった。
LEGO Groupは2012年から世界中の風力発電所など、再生可能エネルギーを活用した発電所の開発を支援してきた。支援してきた発電所の出力を合計すると160MW(16万kW)を超えるという。最近の例としては、この発表と同日に商業運転開始を発表した、イングランド、リバプール湾の巨大風力発電所「Burbo Bank Extension Offshore Windfarm」が挙げられるという。LEGO Groupは、親会社のデンマークKIRKBI社を通して、この発電所に出資している(参考記事)。
図 「Burbo Bank Extension Offshore Windfarm」。LEGO Groupも親会社を通して出資している
出所 LEGO Group
2016年、LEGO Groupは750億を超える数のレゴブロックを製造し、世界中で販売したという。そして、そのために360GWh(3億6000万kWh)以上の電力を消費したそうだ。しかし今は、LEGO Groupが全世界で消費する電力を超える量を、同社が開発した風力発電所などが発電している。
LEGO Groupは再生可能エネルギーで電力をまかなえるようになったことを記念し、そして再生可能エネルギーを活用することの大切さをアピールするために、レゴブロックを使って風力発電機の模型を組み立てたという。14万6000個のレゴブロックを組み合わせて作ったその模型は、高さ7.5mにもなる巨大なものだ。レゴブロックで作った風力発電設備の模型の中でも世界最大のものとして、ギネス世界記録の認定を受けたという。レゴブロックで作った風力発電設備の模型は、この夏からイギリスのロンドン近郊にあるテーマパーク「LEGOLAND Windsor Resort」に展示するという。LEGOLANDはLEGO Groupが運営するテーマパークだ。
図 風力発電設備の模型。14万6000個のレゴブロックを組み合わせて作った
出所 LEGO Group
LEGO GroupのCEOを務めるBali Padda氏は、「私たちは子どもたちを模範として企業活動に取り組んでいます。そして今回、地球環境保護活動に貢献するために、再生可能エネルギーの活用で大きな成果を上げました。今後もこのような活動を続けることで、世界中の子どもたちが地球環境や社会の問題に興味を持つきっかけを作れれば何よりです」とコメントした。
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LEGO Group