BoschとDaimlerは2018年7月11日(中央ヨーロッパ時間)、2019年の後半からアメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレーで自動運転車によるサービスを試験的に提供すると発表した。両社は自動運転技術を共同で開発しており、この試験サービスのために、センサーなどを搭載したECU(Electronic Control Unit)と、複数のECUを接続するネットワーク技術を開発している。自動運転に必要な機械学習を担当するコンピュータは、アメリカNvidiaが車載コンピュータの最新製品「DRIVE Pegasus」を提供する。
図 Nvidiaの車載コンピュータ「DRIVE Pegasus」。1秒間に320兆の命令を処理する能力を誇る
出所 Nvidia
両社は今回の試験について、シリコンバレーで特定ルートを往復するサービスを提供するとしており、他地域でのサービス試験については何も明らかにしていない。また今回の試験サービスでは、自動運転車を既存の交通網に溶け込ませることを目標にして、そのために必要な情報を集めるとしている。
BoschとDaimlerは自動運転技術の研究開発拠点をドイツ・シュツットガルトと、カリフォルニア州サニーヴェールに構えている。それぞれの拠点では、両社の従業員が同じオフィススペースで働いており、これによって研究開発に必要なコミュニケーションが密になり、物事の決断が早くなるとしている。Boschはセンサーなどの部品の開発を担当しており、Daimlerは自動運転技術を実車に搭載する手法を開発しているという。