Daimlerは2018年5月9日(中央ヨーロッパ時間)、2019年中に発売を予定しているMercedes-Benzブランド初の電気自動車(EV)「Mercedes-Benz EQC」のテスト状況を公開した。2018年の初めにはスウェーデン北部の低温環境でテストを実施したという。
図 テスト走行中の「Mercedes-Benz EQC」の試作車
出所 Daimler
Daimlerは、この車両の開発におよそ4年を費やし、テスト用の試作車をおよそ200台作成している。テストにはさまざまな分野の専門家数百人が協力しているとしている。そして、マイナス35℃になる冬季低温環境テストと、50℃に達する夏季高温環境テストをすでに3度実施している。実際にテスト走行を実施する前に、コンピューターシミュレーションを活用したテストを長時間実施しているという。
電気自動車はエンジンを搭載しないため、走行時に大きな音が発生しない、このため、歩行者が車両の存在に気づきにくく、接触事故が発生する可能性が高い。Daimlerはこの点についてもテストを繰り返している。これまで自動車を開発してきた経験を活かして、車両が発生させる振動と騒音、そして乗り心地を考慮して解決策を模索している。
Mercedes-Benz EQCは世界各国で発売することを想定しており、さまざまな環境でテストする予定だ。Daimlerはドイツのほか、フィンランド、スウェーデン、スペイン、イタリア、ドバイ、南アフリカ、アメリカ、中国でテストする計画を示している。
今後は、サスペンションと駆動機構のテストと、スペインで高温環境のテストを予定している。スペインでは特に、空調設備と充電機構についてテストするとしている。
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