[特別レポート]

中国ケータイ最前線(5):携帯電話の料金体系と使い方

2008/03/14
(金)
陶 一智

≪4≫中国で人気のショート・メッセージ・サービス

中国ではショート・メッセージ・サービス(=短信息、SMS:Short Message Service)を非常によく使います。ショート・メッセージは、相手の電話番号さえわかれば、送ることができますし、最近では、異なる携帯の通信事業者やPHSとの間でもやり取りができるようになっています。

ショート・メッセージは、一通の送信に0.15元(約2.4円)程度かかりますので、使用する頻度を考慮に入れて料金プランを選択することになります。例えば、若者やショート・メッセージを多く使う人たちには、中国移動の「動感地帯プラン」のように、一定の数までショート・メッセージの送信が無料となっているプランが適しています。

≪5≫複雑な中国の携帯電話の料金プラン

上海における携帯電話の料金プランの例を、表1、2に示します。各プランの中にもたくさんのサブプランがあるため、詳細に書くことができません。詳しく知りたい方は、インターネットで各事業者のウェブを調べることをお薦めします。


表1 上海の通話料金プランの例(中国移動)(クリックで拡大)

表2 上海の通話料金プランの例(中国聯通)(クリックで拡大)

なお、電話番号の頭の方は、その契約場所、都市名、携帯の通信事業者、プラン別に数字で分類されています。このため、電話番号を入れると、その番号の契約場所や都市名などの情報を表示してくれるインターネットのサイト(例えば、http://www.tabi.cn/index.html)があります。SIMカードをお持ちの方は、一度試してみると面白いかもしれません。

なお、夏の北京オリンピックに合わせてサービスが開始される計画が進められているTD-SCDMAは、主要10都市北京、上海、天津、広州、深セン(センは土ヘンに川)、瀋陽、厦門(アモイ)、保定、青島、秦皇島に体験ホールが設置されていますが、料金やサービスプランについてはまだ不明です。

 

プロフィール

陶一智(とう・いちち)

7年前に来日し、2006年に法政大学ビジネススクールにおいてMBA(経営学修士号)を取得。
現在、株式会社TERMONYのインターネットビジネス事業部代表として、女性のためのウィッグ販売サイトhttp://www.igennki.comのオペレーションを行っている。

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