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Q&Aで学ぶデジタル放送(17):デジタル放送とインターネット、携帯電話との関わりは?

亀山 渉

2008年9月26日 0:00

このコーナーでは、最新のICT(情報通信技術)のキーワードをQ&A形式でわかりやすく解説していきます。
現在、地上デジタル放送から、BSデジタル放送、CSデジタル、CS110°デジタル放送に至るまで、さまざまなデジタル放送が利用でき、多彩な放送を受信できるようになりました。ここでは、これらのデジタル放送と、今までのアナログ放送やインターネットとの相違点から、デジタル放送時代の法制度までを解説していきます。
今回は、デジタル放送とインターネット、携帯電話との関わりについて説明します。

Q&Aで学ぶデジタル放送(17):デジタル放送とインターネット、携帯電話との関わりは?
Q17

Q17:デジタル放送とインターネット、携帯電話との関わりは?

デジタル放送は、インターネットや携帯電話とどう関わっていくのでしょうか?

A17

デジタル放送は伝送する媒体を選ぶ必要がない、と何度か述べました。電波だけがデジタル放送を配信する媒体ではないのです。

≪1≫媒体としてのインターネット

Q16でも述べたように、大容量のハードディスク装置を前提にすれば、QoSが保証されない現状のインターネットでも、番組コンテンツを運ぶネットワークとして十分使用することができます。つまり、インターネットは、デジタル放送の番組を運ぶネットワークとしても使用できるということです。

国内のインターネット利用人口が数千万人に達している現在、もっとも注目されるサービスであると考えられます。

≪2≫視聴場所を選ばない携帯電話

また、携帯電話はどうでしょうか。すでに、携帯電話向けの地上デジタル放送サービス「ワンセグ」が、2006年4月1日から提供され、広く普及しています。そもそも、移動するということは、人間の本質的な特徴の1つであるわけですから、携帯電話のような移動端末に対する放送というのは、十分に期待されていたサービスなのです。

このように考えてみますと、

(1)蓄積型放送あるいはサーバー型放送によって、多くの人は番組放送時間から開放され
(2)携帯電話への放送サービスによって、視聴する場所からも開放される

ということになります(図1-3)。

従来の放送は、番組が開始される時間にテレビのある場所に行かなければならなかったことを考えると、何という変化でしょうか。このような変化を享受できるのも、デジタル放送だからなのです。


図1-3 蓄積型放送/サーバー型放送と携帯電話への放送サービス(クリックで拡大)

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