2015年10月8日、経済産業省は、2016年4月1日から始まる電力小売全面自由化に先立ち、2015年8月3日から受け付けている小売電気事業者(以下、小売事業者)の事前登録に関する申請について、40社の小売事業者を登録したと発表した注1。
小売事業者として初めて登録されたのは、イーレックス(株)、昭和シェル石油(株)、(株)ケイ・オプティコム、静岡ガス&パワー(株)など、電力やガス、通信の多様な産業からの顔ぶれ。
小売事業者の登録に際しては、電気事業法等の一部を改正する法律(2014年6月成立、第2弾の改正)第1条の規定による改正電気事業法 第66条の10 第1項の規定によって、電力取引監視等委員会に対して意見を聴かなければならない注2。
さらに、2015年10月23日に開催された第10回電力取引監視等委員会では、新たに(株)アップルツリー、伊藤忠エネクス(株)、大阪瓦斯(株)、新エネルギー開発(株)、大和エネルギー(株)、(株)デベロップ、(株)日本エナジーバンク、(株)V-Powerの8事業者が登録審査を通過したことが発表され注3、今後、経済産業大臣の検討を経て、小売事業者として登録される。
2015年10月22日時点で、95件の小売電気事業等の登録申請が行われている。審査を経て順次小売事業者として登録されることになるが、各社とも具体的な料金も含むサービスプランは出ておらず、今後その行方が注目される〔本誌特集パート5(pp.26〜31)に関連記事〕。
▼ 注1
http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151008002/20151008002.html、http://www.emsc.meti.go.jp/activity/
▼ 注2
電気事業法と第1弾〜第3弾の改正については、本誌特集パート1を参照。法律の条文と詳しい改正内容については、http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S39/S39HO170.htmlを参照。
▼ 注3
http://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc/pdf/010_03_01.pdf