目立った複数のインフラメーター(電気・ガス・水道・暖房)からMDMSまでの展示
─欧州最大のスマートメーター展“Metering Billing/CRM Europe 2012”─2012年12月1日 0:00
第14 回目を迎えた欧州最大のスマートメーター展“Metering Billing/CRM Europe 2012” が、オランダ・アムステルダムで2012年10月8日~ 11日の4日間、開催された。ここでは、主に注目されたスマートメーターを中心にレポートする〔本展示会の詳細レポートは、『欧州のスマートメーターの最新動向2013』(仮称、2012 年12 月発売予定)を参照〕。今展示会では、欧州のエネルギー需要の環境を反映して電気、ガス、水道、暖房など複数のインフラメーターの展示が目立った。また、MDMS(メーターデータ管理システム)分野までのビジネスを狙ったエンドツーエンドソリューションの展示も多くみられ、情報の高度利用による需要家(ユーザー)と供給者間の新しいビジネスモデル創出のフェーズへ向かっていることが感じられた。
▲ Amsterdam RAI Convention Centre会場入り口
Smart Homes 2012、Transmission & Distribution/Smart Grids Europe 2012も併設された今回のイベントは、320社を超える企業が出展、2011年の参加者5000人を上回る6700人が参加した。スマート・エネルギー関連産業をリードする欧州最大の専門展示会であることを示した。
日本では見られないプリペイド(前払い)式のスマートメーター
▲ Itron(米国)のキーパッド式の電力メーター「ACE9000 ITP」(上)。メーターにインストールされた20桁の番号を、ユーザーがキーで入力して使用する。左は、前払い式スマートカード・ガスメーター「GALLUS iV PSC」。特に西欧や英国ではポピュラーな製品で、南アフリカではすでに数十万台が出荷されている。なお、2012年11月16日、Itronはパナソニックとの提携を発表した。
AMIソリューション向けの高度なスマートメーター
▲ Sagemcom(仏)のAMI向けのスマートメーター。手前3製品の「CX1000-6」はGSM/GPRS、PLC(PRIME、G3)に、左端「CX2000-9」はGSM/GPRS、PLC(PRIME)のほかMBus、ZigBeeなどの通信機能にも対応。同社は、10月25日にメータリングデータ管理(MDM)ソフトウェア大手のFroschl Group(独)の買収を発表。
▲ Landis+Gyr(スイス)が展示した新世代住居用電気メーター「E350」(右)と「E450」(左)。いずれも高度検針インフラに対応したもの。E350はGSM/GPRS通信モジュールを内蔵。E450はPLCと2G/3Gを内蔵し、ローカルインタフェースとしてはWMBusを内蔵。
盗電やグリッドへのサイバー攻撃防御のためのセキュリティ機能を搭載
エンドツーエンドでのエネルギーシステムソリューション
▲ ダイアモンドスポンサーでもあるシーメンスのスマートグリッドメーターシステム。タブレット端末でエネルギーデータの見える化までの統合型ソリューション。
▲ インテルのテーマは、“Intel in the Grid”。YOGA(エストニア)のエネルギー管理システムを使ったスマートホームの展示を行った。手前の黒い四角い箱がインテルと共同開発したホームゲートウェイ。
▲ ドイツテレコムの法人顧客事業部であるT-Systemsは、ブースをホームに見立てて、各種メーカーと協業したスマートホームの展示を行い、MDMSのソリューションまでを展開した。




