2013年度日本建築学会大会の概要
表1 日本建築学会の概要と2013年度日本建築学会大会の開催概要
一般社団法人である日本建築学会の創立は1886年で、明治19年にまでさかのぼる。創立当初は26名だった会員も、現在では3万5千名を超えるまでとなっている(表1)。
東日本大震災から2年半以上が経った今でも、被災地は大きな傷跡を残したままのところが少なくない。また、自民党政権が「防災・減災等に資する国土強靭化基本法案」注1を提出したことで、今後、公共事業の拡大も予想されている。
そのようななか、建築の創る(つくる)力を見直すことで、未来の新しい建築の方向性を探ることをテーマに、2013年度の大会が開催された(表1)。同大会Webサイト注2によると、今回の登録参加者は9800人を超える盛況となった(なお、次年度の大会は神戸大学にて開催される予定)。
建築におけるセンシングからビッグデータまで
表2 日本建築学会 学術推進委員会一覧
〔出所:日本建築学会組織図(http://www.aij.or.jp/jpn/guide/orgj.pdf)を元に著者作成〕
同大会ではさまざまなテーマで研究協議会や研究懇談会、パネルディスカッションが開催された。それぞれの会は日本建築学会の学術推進委員会が中心となり、企画が行われている。参考までに現在の学術推進委員会の一覧を表2に示す。
この中で著者が参加したのは、情報システム技術委員会による「建築におけるセンシングからビッグデータまでを考える」という研究協議会である。今大会のこのテーマは、同委員会のスマート建築モニタリング応用小委員会が中心となって企画された。当日の発表内容は次のとおりであった(表3、発表者は登壇者のみを記載)。
表3 情報システム技術委員会における発表内容