[イベント]

スマートコミュニティやIoT、M2Mの展示が目立った「第20回 ITS世界会議東京2013」

2013/12/01
(日)

ITSビックデータ

ユビキタスブースでは(村田製作所と共同ブース)、同社が得意とするIoT Cloud Platformの応用として、車載情報機器とクラウドサービスを連携させて、車載CAN注4データと車載GPSから得たデータを元に、クラウド側の管理画面で遠隔モニタリングできる「Ubiquitous Cloud Platform for ConnecredCars」(仮称)を展示(写真3)。

写真3 ユビキタスの「Ubiquitous Cloud Platform for ConnecredCars」。車載CANと車載GPSのデータをクラウド側の管理画面で表示している。

写真3 ユビキタスの「Ubiquitous Cloud Platform for ConnecredCars」。車載CANと車載GPSのデータをクラウド側の管理画面で表示している。

具体的には、業務用車両などに車載機器を取り付け、同社のCloud Platformにおいてこの車載機器からのCANデータやGPSデータを取得し、グラフ表示や地図表示を行える。現在は実証実験中とのことであるが、今後、業務用車両への電気自動車の導入が展開されると車両の蓄電池の状況確認などをスマートフォンなどで確認できる。同社では、自動車の遠隔モニタリングサービスにビジネスの活路があると、期待している。

電気自動車の非接触充電システム

写真4 パイオニアの「非接触充電システム」。

写真4 パイオニアの「非接触充電システム」。

パイオニアブースでは、カーエレクトロニクスやホームエレクトロニクスで培ってきた技術と独自のノウハウを活用し、EV/PHV注5に向けた「非接触充電システム」(写真4)の研究・開発を進めており、一部の機能をデモンストレーションで確認できた。現在稼働中の充電システムは、充電ケーブルへのいたずらや盗難の恐れや、駐車するだけで簡単に充電を行えることが考えられ、今後普及へ向けて標準化の検討などを含めた取り組みが行われている。

今後、スマートコミュニティという市場形成を進めるうえでは、そこで活用される自動車や電気自動車とともに、スマートハウスやスマートマンションにおけるエネルギー管理や制御が、マルチベンダで連携して活用できるプラットフォームの実現が求められる。その1つのきっかけが2020年に開催される東京オリンピックであり、それに向けて実現されることが期待されている。


▼ 注4
車載CAN:Controller Area Network。車内LANの方式で自動車内のコンピュータユニットの1つ。アクセルやブレーキの踏込回数、ドアの開閉などの情報を収集している。

▼ 注5
EV/PHV:電気自動車、プラグインハイブリッド車。

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