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【関西 スマートエネルギーWeek 2019 レポート】再エネの主力電源化に向けたエネルギービジネスの展示目立つ

― 世界最大の720MWhリチウムイオン蓄電池システムも登場 ―
2019/10/08
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

「関西 スマートエネルギーWeek 2019」が、2019年9月25日〜27日の3日間、インテック大阪(大阪府住之江区)で開催された(主催:リードエグジビションジャパン、写真1)。
同展示会は、[関西]太陽光発電展、[関西]バイオマス展、[関西]二次電池展、[関西]火力発電EXPO、[関西]スマートグリッドEXPOの集合展示会である(同時開催:第3回[関西]住宅・ビル・施設Week)。
今回の来場者数は、25,983名(2018年は21,536名)、出展社数320社(同360社)であった。ここでは、[関西]スマートグリッドEXPOにおけるトピックスを中心にレポートする。会場では、再エネの主力電源化に向けて、太陽光発電や風力発電、気象予測、蓄電池、VPPなどの展示が目立った。

写真1 関西 スマートエネルギーWeek 2019の受付の様子

写真1 関西 スマートエネルギーWeek 2019の受付の様子

出所 編集部撮影

GSユアサ:北海道豊富町に世界最大の720MWh蓄電池を設置へ=リチウムイオン蓄電池を300万セルも使用=

 株式会社GSユアサ(以下、GSユアサ)は、北海道北部風力送電株式会社(所在地:稚内市)が計画する「風力発電のための送電網整備の実証事業」における蓄電池システム建設工事の設計・調達・建設(EPC)業務を遂行する千代田化工建設株式会社から、大容量蓄電池設備設置工事を受注した。

 北海道北部風力送電が建設している北豊富変電所(北海道天塩郡豊富町)に、世界最大規模の「出力24万kW(240MW)・容量72万kWh(720MWh)」の蓄電池設備を、2020年から納入を開始する(図1)。

図1 北海道豊富町に建設中の北豊富変電所のリチウムイオン電池設備(容量:720MWh)

図1 北海道豊富町に建設中の北豊富変電所のリチウムイオン電池設備(容量:720MWh)

出所 (左)https://www.gs-yuasa.com/jp/newsrelease/article.php?ucode=gs180913322428_598、(右)https://www.hokubusouden.com/

 現在の世界最大のものは100MWh(例:ハワイのカウアイ島。ただし太陽光発電向け)であるため、その7倍以上の規模であり、世界最大の電池容量となる。北海道稚内市豊富町エリアは風が強く風況が良いため、次々に風力発電機が建設されている。

 風力発電は、風力によって発電量が変動するところから、その変動を吸収するため大規模な蓄電池が必要となる。現在、GSユアサが納入予定のリチウムイオン蓄電池は、テスト中(量産のための最終確認中)のため展示されていなかったが、2020年から納入が開始され、2022年3月に運用が開始される。設置される電池(セル)の数は、300万個(セル)以上にも及び、その設置面積は東京ドーム2個分と巨大な規模である。

 ここでは、セルのイメージを掴むため、会場に参考出品されていた、ハイブリッド用自動車用リチウムイオン電池「EHW5モジュール」(写真2)を示す。

写真2 ハイブリッド用自動車用リチウムイオン電池「EHW5モジュール」

写真2 ハイブリッド用自動車用リチウムイオン電池「EHW5モジュール」

モジュールの筐体内に、青色で縦に配置されているのがセル群である。
出所 編集部撮影

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