IVI公開シンポジウム2016:日本の製造業「延べ200社」が成果を発表
次に、IVIの具体的な活動内容を紹介する。
前述したように、IVIは、ものづくりのデジタル化がますます進むこれからのIoT時代にグローバルなイニシアティブをとるため、日本の製造業が中心となって2015年6月に設立された組織である。IVIのキーコンセプトは“ゆるやかな標準”を活用して「つながる工場」を実現することである。
今回の「公開シンポジウム2016」では、このキーコンセプトに基づいた現場起点の20の業務シナリオ(20個のWG)にそって、企業を越えた協業活動が発表された。同シンポジウムは、IVI設立から9カ月余の短期間ではあったが、その充実した活動成果が来場者と情報共有されるとともに、これからIVIが目指す未来についての発表も行われ、シンポジウムの参加者から大きな注目を集めた。
発表内容は、表3に示すように4部構成となっており、合計20個のWGから約200社(199社)に及ぶ成果の報告があった。まさに日本を代表する大手企業から中小企業に至るまでの、内容の濃い「製造業における知見の総結集のシンポジウム」となった注4。
表3 ビジネス連携委員会のWGの構成と発表内容【社数:延べ200社】〔「IVI公開シンポジウム2016‐Spring‐」(2016年3月10日)における発表順〕
MES:Manufacturing Execution System、製造実行システム。メスとも言われる。製造業などの生産現場において、製造プロセス(製造工程)の管理や、現場作業者への支援などを行う情報システムのこと
BOM:Bill of Materials、製造業おける部品表のこと
【WG番号(シナリオ種)】シナリオ種はデータ形式の共通化部の分類を示す。⇒1xx:設備間、2xx:工程間、3xx:工場間、4xx:利用者間の各業務シナリオであることを示す。
出所 https://iv-i.org/events/160310.htmlを参考にインプレスSmartGridニューズレター編集部が作成
▼ 注4
当日のすべての報告は、 https://iv-i.org/events/160310.htmlのプログラムの後に掲載されている、各セッションのPDFをクリックして詳細を参照できる。