CPS/IoTを実現するセンサー
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〔1〕太陽誘電:ロボットににおいセンサーを搭載
太陽誘電とアロマビットは、共同で複数のガスセンサーを組み合わせてにおいを識別できる、においセンサーを開発している。このにおいセンサーは、すでに俳優の松坂 桃李(まつざか とおり)をモデルにしたトーリロボ(写真1)で、ロッテのガム「AQUO」に含まれるミントのにおいをかぎ分けるCMキャンペーンで使用され、話題となった。
写真2のような、QCM注1センサーによってガスの吸着を検出し、さまざまなガスを選択的に高感度に検出する仕組みである(図2)。
同センサーの応用例としては、図3に示す、産機・ロボット、ヘルスケア、環境などが挙げられる。
図3 ガスにおいセンサーの応用例
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〔2〕ミツミ電機:産業向けIoT無線通信機
ミツミ電機は、温湿度センサー、照度センサー、加速度センサーなどのさまざまなセンサーがつながる、オールラウンドの産業向けIoT無線通信機を展示した(写真3)。
写真3 ミツミ電機の産業向けIoT無線通信機の展示・デモ
▲会場内のデモ。左から設備稼働状態モニター、産業向けIoT無線通信機、IoT無線通信機モジュール。
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無線機には、図4に示すように、マイクロITRONがOSとして使用され、同社製プロトコルスタックを搭載した。各種のカスタマイズに柔軟に対応可能となっている。
図4 ミツミ電機製のプロトコルスタック
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無線は、IEEE 802.11標準の802.11b/g/nに準拠し、簡単なATコマンド〔通信機器の制御や設定を行うための簡易な命令(コマンド)〕でコントロールされている。
事前に、接続するセンサーとデータ送信先をパソコンに設定しておけば、センサーで収集されたデータは自動的にパソコンに送信される(図5)。
図5 通信機とセンサーからパソコンにデータを送信する仕組み
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▼ 注1
QCM:Quartz Crystal Microbalance、水晶振動子の電極表面(感応膜)の10×10-9オーダーの質量変化を周波数変化として検出するセンサー。