oneM2M仕様のITU勧告化に向けた動き
以上、oneM2Mリリー2の最新動向についてその概略をレポートしたが、このoneM2M仕様に関して、ITU-T勧告化(oneM2M仕様書のITUによる再発行)に向けた動きも進展している。すでに、oneM2MとITU-Tの間でITU-Tによる再発行手続き(再発行における著作権等の条件)に関し基本合意し、今後ITU-Tで詳細な手順などが議論・検討される予定である。
ITU-T側の検討組織は、前述した表5に示すSG20(Study Group 20。所掌:IoTおよびスマートシティ&コミュニティ)が担当することになった。
次期リリース(リリース3)に向けた動き
M2M/IoT時代に向かう現在、oneM2M仕様リリース1、リリース2は、コンシューマIoT、エンタープライズIoTを実現する技術としてすでにカバーされたとoneM2M内部では認識されている。今後は、oneM2M仕様の市場による採用の促進を目指した標準化活動、クルマを含むインダストリアルIoTやスマートシティ関連分野への適用を睨んだ標準技術の規定、AIやビッグデータなどの将来に向けた技術検討をリリース3として取り組んでいく方針が確認された。
これを受けて、oneM2M仕様リリース3の作業項目などの議論が開始され、12カ月という短期間のスケジュールで完成するロードマップ(図5)が確認されており、今後の展開が注目されている。
図5 oneM2M Release 3スケジュールの概要(ロードマップ)
出所 山崎 徳和、TTC oneM2M専門委員会/ARIB oneM2M対応WG、「リリース3の動向とショーケースイベントのご紹介」、2016年9月9日