[標準化動向]

oneM2Mが最新標準「リリース2仕様セット」を公開

― ARIB/TTC共催セミナーで技術仕様の全貌を発表 ―
2016/10/13
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

oneM2Mを支える多彩な標準機関(SDO)や国際団体

 現在のoneM2Mを支えるメンバー(会員)には、基本的に次に示すPT1(パートナータイプ1:SDO)とPT2(パートナータイプ2:主要業界パートナー)があるが、この他多くのリエゾン(協調組織)や、業界アライアンスとも連携している。

〔1〕PT1メンバーとPT2メンバー

(1)PT1:パートナータイプ1(SDO)

 PT1とは、oneM2Mを支える中核的なメンバーのことで、表3に示すARIB(日本)、ATIS(米国)、CCSA(中国)、ETSI(欧州)、TIA(米国)、TSDSI(インド)、TTA(韓国)およびTTC(日本)の8つの世界各国・地域の電気通信関連の標準化団体(SDO:Standard Development Organization)である。また、oneM2Mへ個別企業が参加できる資格は、原則として、その企業が各PT1(SDO)のいずれかに所属していることが条件となっており、2016年9月時点で、236メンバーとなっている注2

表3 世界各国・地域の電気通信関連標準機関「SDO」(Standards Development Organization)〔oneM2M設立メンバー:PT1(Partner Type1)〕

表3 世界各国・地域の電気通信関連標準機関「SDO」(Standards Development Organization)〔oneM2M設立メンバー:PT1(Partner Type1)〕

出所 各種資料から編集部作成

(2)PT2:パートナータイプ2(主要業界パートナー)

 PT2メンバーは、前述したSDOとは異なり、M2Mに関係する業界団体のことで、具体的には、表4に示す7団体となっている。

表4 PT2:パートナータイプ2のメンバー

表4 PT2:パートナータイプ2のメンバー

出所 各種資料から編集部作成

 以上のほか、いくつかの政府機関関係もAssociate Member(アソシエイト・メンバー)として参加している。

〔2〕7つの組織とリエゾン(協調)

 また、表5に示すように、oneM2Mは7つの通信・インターネット関連組織とリエゾンしている。

表5 oneM2Mのリエゾン(協調)組織

表5 oneM2Mのリエゾン(協調)組織

出所 山崎 徳和、TTC oneM2M専門委員会/ARIB oneM2M対応WG「oneM2Mリリース2の概要と関連動向の概観」、2016年9月9日をもとに編集部で作成

〔3〕業界アライアンスとの連携

 さらにoneM2Mは、ASAやOCFなどの業界アライアンスなどとも連携して、活動を行っている。

(1)AllSeen Alliance(ASA)

 オープンソースソフトウェアフレームワークであるAllJoyn(オールジョイン)を使用して、IoT/IoEの実現を目指すアライアンス(2013年12月設立)である。

(2)OCF(旧OIC)

 今後次々に登場することが予測される各種デバイスの相互接続を目指して、センサーネットワークやホームネットワーク分野における標準を目指すOpen Connectivity Foundation(オープンコネクティビティファウンデーション)。OCFは、UPnP Forum(Universal Plug and Play Forum)を統合したOIC(Open Interconnect Consortium、2014年7月設立)がさらにOCFへ移行して設立(2016年2月)された組織である。

 以上のほか、現在、インダストリアルIoT(IIoT)分野で新ビジネスモデルの創造を目指して活動している米国のIIC(Industrial Internet Consortium、2014年3月設立)などとの連携も目指している。


▼ 注2
oneM2MのCurrent Members(各メンバー名の後ろに、その企業が所属しているSDOが示されている)に関するURLを下記に示す。
http://www.onem2m.org/membership/current-members

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