[新動向]

クアルコムが最新の5G戦略を披露!

― スマホ、IIoT、XR、C-V2X、FWAの新展開 ―
2019/06/07
(金)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

クアルコムの5G製品と今後のロードマップ

 5Gの環境を実現するため、クアルコムは、図2に示すように、スマートフォン(以下、スマホ)向けに、ミリ波帯とサブ6GHz帯に対応したクアルコムの製品群として、すでにSnapdragon X50 5Gモデム、ミリ波アンテナモジュール、リファレンスデザインなどを発表している。

図2 スマートフォンで5Gを実現するためのミリ波とサブ6GHzのクアルコムの製品群(左から、Snapdragon X50 5Gモデム、ミリ波アンテナモジュール、リファレンスデザイン)

図2 スマートフォンで5Gを実現するためのミリ波とサブ6GHzのクアルコムの製品群(左から、Snapdragon X50 5Gモデム、ミリ波アンテナモジュール、リファレンスデザイン)

出所 2019年5月24日、クアルコム記者会見資料より

 同社のモデムチップやアンテナモジュールを搭載したスマホなどの端末は、「発売済み」もしくは「チップ等の採用の決定」、あるいは「端末開発中」も含め世界で75社以上のベンダにのぼっている(2019年5月時点)。

 今後、5Gはさらに広い用途に使用されるところから「5Gはすべてのものをつなぐファブリック(基本ツール)」とも呼ばれ、次のようなアプリケーションが想定されている。

  1. FWA(固定通信網):FTTHに替わるラストワンマイルに5Gを使用
  2. 企業網として「5G NRミリ波帯+Wi-Fi」共存のネットワークの構築
  3. 超高性能な5G PC(パソコン)の実現
  4. 作業現場におけるXR〔AR、VR、MR(Mixed Reality:複合現実)〕
  5. 産業用IoT(IIoT)への適用
  6. コネクテッドカーにおけるC-V2X(セルラーV2X)の推進

 図3に、3GPPにおける5Gの規格仕様(各リリース)と商用サービス展開のロードマップを示す。

図3 3GPPにおける5Gの規格仕様(リリース)と商用サービス展開のロードマップ

図3 3GPPにおける5Gの規格仕様(リリース)と商用サービス展開のロードマップ

※2019年12月には3GPPリリース16(フェーズ2:5Gコアネットワークの規格仕様)の完成、日本では2020年から5Gの商用サービスが開始される予定。
出所 http://s3.amazonaws.com/sdieee/2386-IEEE+5G+Summit+-+5G+concept+commercialization+and+what%27s+next+-+Durga+Malladi+v2.pdf

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