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【関西 スマートエネルギーWeek 2019 レポート】再エネの主力電源化に向けたエネルギービジネスの展示目立つ

― 世界最大の720MWhリチウムイオン蓄電池システムも登場 ―
2019/10/08
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

石狩市:エネルギーの地産地消(地域循環共生圏)を目指した取り組み=石狩湾新港地域に再エネ電力100%エリアを設定=

図4 新たなエネルギー供給モデルのイメージ

図4 新たなエネルギー供給モデルのイメージ

出所 http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/uploaded/attachment/27884.pdfをもとに編集部で一部修正

 石狩市が、再エネ由来の電力の地産地消とレジリエンスに向けた、新たなエネルギー供給モデルの創出に取り組んでいる。

 北海道石狩市は、札幌市の北側に隣接し、石狩湾に臨んでいる。総面積は722.42km²で、東西に28.88km、南北67.04kmに広がり、西側一帯は石狩湾に接している。2019年8月末現在、人口5万8,257人、2万7,796世帯となっている。

 現在、札幌圏の生産物流拠点として発展している石狩湾新港地域(総面積は3,000ha)には、700社を超える様々な分野の企業が立地している。石狩市は、同地域の一部エリア内(60ha)に、自営線を構築し、オフグリッドでの事業活動が可能な「再エネ電力100%」エリアの設定に取り組んでいる(写真6)。

写真6 「再エネ電力100%」を目指す石狩湾新港地域の外観

写真6 「再エネ電力100%」を目指す石狩湾新港地域の外観

出所 「関西エネルギーWeek 2019」会場での配布資料をもとに編集部で一部加筆

 また、同地域内には、京セラ コミュニケーションシステム株式会社が、2021年の稼働を目指して、再エネ100%で稼働する「ゼロエミッション・データセンター」(ZED)を建設中である。これにより「再エネ100%」エリアの中核として再エネの普及を推進し、更にデータセンター以外の周辺施設への再エネ供給も検討している。

 同センターは、再エネの地産地消モデルとして再エネ発電と消費(データセンター)を一体運営すると同時に、AIを活用した需給制御で、再エネが安定した電力供給源となることを実証していく(図4)。さらに、災害時の港湾機能の維持にも役立てられる。

 一方、石狩湾新港地域には、図5に見られるように、現在、多くの風力発電や太陽光発電が民間企業の運営により稼働している(バイオマスや洋上風力は計画段階)。これらの電力は、現在はFIT制度により北海道電力に売電しているが、将来的に、事業所用FITの買取期間が順次満了(2032年7月以降)となれば、同地域内において売電されることも可能となる。

図5 石狩湾新港地域で設置が進む再エネ発電設備

図5 石狩湾新港地域で設置が進む再エネ発電設備

出所 「関西エネルギーWeek 2019」会場での配布資料より

 今後も、石狩市の新たなエネルギー供給モデルの進捗に注目していきたい。

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