再生可能エネルギー(以下、再エネ)の利用促進を目的とする国際機関「IRENA」(アイリーナ)注1とアフリカ連合委員会(AUC)注2は、アフリカのCovid-19(新型コロナウイルス感染症)への対応強化を目的に、2020年4月16日、アフリカ大陸全体で再エネシステムの構築に協力することを合意した。
この2つの組織は、再エネシステムの開発を推進・構築(写真)し、アフリカ大陸でのエネルギーの利活用を向上させる。
写真 アフリカのCovid-19に対応した再エネシステム構築のイメージ
特に、医療機器や衛生を改善するための水汲みなどの重要なサービスに、再エネによる電力を供給し、健康問題に対処する地方の保健センターやコミュニティの機能を改善する。これによって、アフリカがパンデミック(世界的大流行)にならないように対応を強化する。
現在、アフリカには世界で最も開発が遅れている国の2/3以上が居住しており、現在、6億人がエネルギーサービスを利用できないまま暮らしている。言い換えると、アフリカは2030年までに再エネによって、エネルギー需要のほぼ1/4をカバーできるという、巨大な可能性を秘めていることでもある。
IRENAとAUCは、AU(アフリカ連合)の首脳が2015年1月に合意した「AUアジェンダ2063」注3と、持続可能な開発に関する国連アジェンダ2030「SDGs」の、両方の実現に向けて取り組みを強化する。
注1
IRENA:International Renewable Energy Agency、国際再生可能エネルギー機関。再エネの普及および持続可能な利用の促進を目的として2011年4月に設立された国際機関。加盟国数は161カ国とEU(2020年4月現在)。