日産自動車:新型軽の電気自動車「日産サクラ」
日産自動車(神奈川県横浜市)は、発表したばかりの新型軽の電気自動車「日産サクラ」(2022年夏に発売予定)注7を出展した。100%電気で走るサクラ(SAKURA)は、リーフ(LEAF)、アリア(ARIYA)に続く、量販乗用車モデルとなるBEVである(写真2)。
写真2 日産自動車の新型軽の電気自動車「日産サクラ」
WLTC:World Wide-harmonized Light vehicles Test Cycle、世界統一試験サイクル。車の燃費を測る国際的な試験方法
出所 編集部撮影・作成
「日産サクラ」は、「日産リーフ」にも搭載している最先端のリチウムイオンバッテリーを搭載。搭載効率を高めるユニバーサルスタック構造によって、広い室内空間を確保しながらも、最大180km(WLTCモード)と、日常生活には十分な航続距離を確保している。また、バッテリーに蓄えた電気を自宅へ給電する(V2H)ことで、家庭の電力として使用可能な「走る蓄電池」ともなり、停電や災害などの非常時に、約1日分の電力を宅内へ送ることができる。
さらに、日産リーフでも実証されている、ガソリンエンジンの代わりとなるモーターやインバーターなどによってクルマの動力を生み出すEV専用パワートレイン「e-パワートレイン」も採用されている。
「日産サクラ」の全国希望小売価格(消費税込)は、233万3,100円からで、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金も活用できる。
トヨタ自動車:新型BEV「bZ4X」
トヨタ自動車(愛知県豊田市。以下、トヨタ)は、電動車についてHEV/PHEV/BEV/FCEVなどフルラインナップ化し、CO2排出量の削減を推進している。トヨタブースでは、2022年5月12日から発売を開始した、トヨタ初の本格BEVのbZシリーズ「bZ4X」(トヨタ ビーズィーフォーエックス。SUVタイプ、写真3)を展示していた。bZとは、beyond Zeroの略で、走行中はCO2排出量ゼロ、すなわち「ゼロエミッション車」(ZEV)であることを示す(「4」は車種のクラス分けを、「X」はクルマの形を表現している)。
写真3 トヨタの新型BEV「bZ4X」のEVシステム(上部がフロント側)
出所 編集部撮影・作成
すでにトヨタとSUBARUは、e-TNGA注8の考え方に基づいて共同でBEV専用プラットフォームを開発しているが、「bZ4X」はそのプラットフォームを初めて採用した第1弾のBEVだ。「bZ4X」のメーカー希望参考価格は、税込600万円(FWD)、650万円(4WD)で、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金も活用できる。
▼ 注7
新型軽 電気自動車「日産サクラ」を発表、2022年5月20日
▼ 注8
TNGA:Toyota New Global Architecture。トヨタの最新プラットフォームおよび車両開発のコンセプトで、e-TNGAはそのEV仕様のこと。