デジタル放送規格化の歴史
デジタル放送方式規格化の先導役となったのは米国で、1993年、それまで進めていた地上アナログ高画質テレビ方式の開発をデジタル放送で実現する方向に転換し、1995年にATSC方式と呼ばれる地上デジタル放送方式の規格化を行った。[注1]
欧州では、米国ATSC方式とほぼ同時期に、欧州のデジタル放送規格化プロジェクト「DVB」によって、衛星デジタル放送方式(DVB-S)および地上デジタル放送方式(DVB-T)の規格化が行われた(注:用語については本文の最後を参照のこと)。
日本では、多チャンネル化を目的としたCSデジタル放送方式を1995年に規格化して以来、高画質化を目指したBSデジタル放送方式(ISDB-S)を1998年に、また高画質化と移動受信の両立を目指した地上デジタル放送方式(ISDB-T)を1999年に規格化した。
日米欧により規格化された放送方式のうち、地上デジタル放送方式の仕様を表1に示す。
[注1] 衛星デジタル放送においては、国が主導する規格化は行われず、民間ベースでの技術導入が行われた。