韓国のDMB/WiBroの最新動向(4):HSDPAとの競合激化 韓国版モバイルWiMAX「WiBro」の現状(その2)

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2006年11月1日 0:00

前回は、韓国で激化するワイヤレス・ブロードバンド市場におけるWiBro商用サービス実現の背景やWiBro技術の主な特徴をはじめ、KTとSKTのWiBroシステムの構成などを紹介しました。今回は、WiBro商用端末の特性や価格、KTやSKTのWiBroの契約者数およびサービス利用料金などをはじめ、今後の海外におけるWiBroの展開を解説します。

WiBro端末の特性(価格、写真、利用する場所)、アダプタ

写真1に示すように、WiBroの商用端末は、サムスン電子を軸にPCMCIA型、PDA型、携帯(電話)型、専用端末型など多様な形態のもの開発されています。

写真1 PDA型、携帯型、PCMCIA型


写真1 PDA型、携帯型、PCMCIA型

【1】携帯端末/カードの価格

サービス初期に提供されている端末は、サンスン電子のPCMCIAカード(モデル名 SPH-H110)です。

(1) KTのPCMCIAカードの価格は、消費者購買基準で19万ウォン(約1万9000円)程度
(2) SKTのPCMCIAカードの価格は、20万(約2万円)ウォン程度

【2】WiBroサービスの提供地域

サービス当初は、サービス提供地域 がインチョン周辺、ガンナム区、ソチョ区、ソンパ区、ブンダン区などに限定されています。

【3】WiBroサービスの特徴

<1>WiBroサービスは、基本的なインターネット接続サービス以外にも、Hot clip、mLog、マルチボードなど、WiBro独自のサービスを提供しています。

(1) Hotclip: ニュース、メディア、スポーツ、生活関連情報など興味をもつ分野の最新情報が見られる、個人の好みに合わせたサービスです。

(2) mLog: 動画中心の個人ブログ・サービスによって、利用者らが製作した動画コンテンツを自由自在に利用できるサービスです(写真2)

(3) マルチボード: データと映像資料を共有しながら画像会議ができるサービスです。

以上のほか、文字、マルチメッセージ、チャットなどのサービスを提供しています。

写真2 mLogサービスの利用イメージ


写真2 mLogサービスの利用イメージ

<2>VoIPを通じてIP基盤の音声電話サービスと携帯電話を組み合わせたデュアル・モード/デュアル・バンド(例えば2.3GHzと1.8GHz)端末を通して、音声電話サービスを予定しています。

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