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NTT西日本など、水道流量の遠隔収集に関する共同フィールドトライアルを実施

2015/07/17
(金)
SmartGridニューズレター編集部

2015年7月17日、西日本電信電話株式会社(以下:NTT西日本、大阪府大阪市 代表取締役社長:村尾和俊)、神戸市水道局(水道事業管理者:見通孝)、Sensus Japan株式会社(以下:サンセス、東京都千代田区、代表取締役社長:中 敏行)、株式会社ミライト・テクノロジーズ(以下:ミライト・テクノロジーズ、大阪府大阪市、代表取締役社長:髙畠 宏一)は、広域無線ネットワークおよび水道スマートメーターなどを組み合わせた水道流量の遠隔収集に関する共同フィールドトライアルを、2015年中に神戸市水道局管内において開始することを発表した。

280MHz帯※1広域無線ネットワークを採用した水道流量の遠隔収集を行う実証実験は、日本で初めてとなる。

  1. トライアルの背景
    IoT(Internet of Things)社会の実現に向けて、インフラ業界におけるスマートメーターの活用や、分散するセンサー機器の新たな通信手段として広域無線ネットワークの利用が期待されるなか、水道業界においてはIoTを活用した正確な漏水管理や配送水網の最適化について関心が高まっている。このような背景のもと水道管理コストの削減や適切な施設投資計画など、今後の水道管ネットワークの効率的な運用管理について検討を進めている神戸市水道局と、スマート光戦略※2の実現に向けてさまざまなICT利用シーンを提案しているNTT西日本、水道スマートメーターの海外導入実績をもつセンサス、および280MHz帯広域無線ネットワークの実証実験の実績をもつミライト・テクノロジーズは、新たな水道管ネットワークの構築に向けた第一歩として、水道流量の遠隔収集を目的とした共同フィールドトライアルを実施するに至った。
     
  2. 実施内容
    トライアルでは、神戸市内9カ所に設置した水道スマートメーターから、280MHz帯広域無線ネットワークを介して流量などのデータを収集し、可視化された分析結果を神戸市水道局内においてリアルタイムに確認できるようにする。また、計測結果をもとに従来のアナログメーターとの精度や有用性の比較検討を行うとともに、漏水検知への適用の可否について評価を行う。
     
  3. 実施期間
    実験試験局免許取得後から2017年3月(予定)
     
  4. トライアルに関わる各社の役割
    NTT西日本
    • トライアルにおけるシステム設計、および動作検証
    • 水道スマートメーターの収集データを可視化するMDMS等の提供
    • 無線基地局設置場所の提供
    神戸市水道局
    • 水道スマートメーターを活用した水道管ネットワーク管理の運用評価
    • 実証実験場所の提供
    センサス
    • 水道スマートメーターの提供
    • 無線設備の提供
    ミライト・テクノロジーズ※3
    • 無線設備等の施工

     


※1 280MHz帯:電波到達性が高く、建物内部へも浸透可能な電波特性を有する周波数帯で、基地局の広域のカバーや対向の通信装置の低消費電力化が可能。

※2 スマート光戦略とは、ICTを活用して、「家庭」「企業」「街」をつなぎ、顧客に便利で快適なサービスや価値を、多様なビジネスパートナーとともに創造(デザイン)していくNTT西日本が提唱する取り組み。

※3 実証実験の無線基地局における無線免許従事者(実験試験局免許申請予定)。

■リンク
NTT西日本

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