2015年11月17日、株式会社ユビキタス(以下:ユビキタス社、東京都新宿区、代表取締役社長:佐野勝大)は、IoT機器(デバイス)に組込まれるデバイス固有の証明書や電子鍵情報などの秘匿データを保護して、セキュアなIoTを実現するセキュアドIoTデバイスソリューション 「Ubiquitous Securus」を発表した。
ユビキタス社では、IoT機器としてネットワーク対応が進むさまざまなデバイスに着目し、これまで開発を行ってきたデジタル放送コンテンツを扱う製品や、多数のセキュリティ対応製品へのソフトウェアの実装経験を活かして、今後のIoTデバイスに必要となる秘匿データを管理・保護する仕組みを確立した。
セキュアドIoTデバイスソリューション「Ubiquitous Securus」は、デバイス上の秘匿データを管理するソフトウェアと同社のクラウドプラットフォームサービスである「dalchymia(ダルキュミア)」と連携して、データを保護する。
セキュリティソフトウェアの提供だけでなく、導入前のコンサルティング、ハードウェアの特長を活かした製品設計、セキュリティソフトウェアのデバイスへの実装支援・受託開発、製造ライン向けのアプリケーション提供、製品出荷後のメンテナンスを含むIoTデバイス向けの総合的なセキュリティソリューションとして提供を行う。特に半導体などハードウェアに搭載されたセキュリティ機能(IP)を使用した実装に強みをもつが、セキュリティ機能の無いマイコンに対しても、ソフトウェアによる独自の暗号処理を応用したセキュリティ機能で秘匿データを管理して安全に保護する仕組みを提供する。
◆「Ubiquitous Securus」の特長
- 半導体/ハードウェアのセキュリティIPを利用したセキュリティソフトウェア一式の提供
- IoTデバイスへの導入、企画、開発、製造からメンテナンスまで総合的なソフトウェアとサポートを提供
- 異なる半導体に対し上位アプリケーションに影響が少ない設計
暗号・復号機能 | AES※1暗号・復号機能を提供 (ハードウェア側で該当機能を持っている場合、ハードウェアの機能を利用) |
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ハッシュ機能 | ハッシュ演算機能およびハッシュベースメッセージ認証機能を提供 |
セキュアストレージ機能 | デバイス固有の証明書や電子鍵情報などの秘匿データを適切に暗号化してデバイスに保存し、利用するための機能をミドルウェアとして提供 |
拡張機能 | 「Ubiquitous Securus」と上位ミドルウェアおよび半導体やデバイスに搭載されているセキュリティ関連機能と連携して、よりセキュアなデータの取り扱いを実現 |
セキュリティ機能の開発は専門的な知識を必要するが、「Ubiquitous Securus」の活用により、IoTデバイスの秘匿データ管理機能開発に関わる期間および開発者の負担を大幅に低減される。また、導入前のコンサルティングから製造後のメンテナンスまでの総合的なサポートにより、短期間でIoTデバイスの製品化が実現される。
※1 AES:現在一般的に使用されている米国国立標準技術研究所(NIST)によって制定された標準暗号化方式。
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ユビキタス社