[展示会]

《2014 Japan IT Week 春 レポート》IoT時代を支えるM2Mソリューション技術とデバイスの現在

─ HEMS 時代の新ソリューションも実演! ─
2014/06/01
(日)
SmartGridニューズレター編集部

2014年5月14~16日の3日間、東京ビッグサイトにて、全部で11のIT 専門展から構成される日本最大のIT 展「2014 Japan IT Week 春」が開催された(主催:リード エグジビション ジャパン)。展示会全体での出展社数は1,450社、来場者数は82,876 名にのぼり、活況を見せた。ここでは、モノとモノがつながるIoT 時代を支えるM2Mソリューション技術とデバイスについて、注目すべきトピックを紹介する。また、岡谷鋼機(株)と(株)ユビキタスが行った、本格的なビジネスモードに突入したHEMS/BEMS時代に対応した新しいソリューションのデモをハイライトで見ていく。

(株)アルティマ(神奈川県横浜市)は、シエラワイヤレス(Sierra Wireless、カナダ)のM2M通信モジュールAirPrime:HL Series Moduleと、そのモジュールを組み込んだマエストロワイヤレス(Maestro Wireless Solutions社、香港)のルータを紹介。HL Series Moduleは、2G、3G、4Gの周波数帯対応のモデルを用意している。

▲ (株)アルティマ(神奈川県横浜市)は、シエラワイヤレス(Sierra Wireless、カナダ)のM2M通信モジュールAirPrime:HL Series Moduleと、そのモジュールを組み込んだマエストロワイヤレス(Maestro Wireless Solutions社、香港)のルータを紹介。HL Series Moduleは、2G、3G、4Gの周波数帯対応のモデルを用意している。

(株)アルティマは、ゲインスパン・コーポレーション(GainSpan Corporation、米国)の超低消費電力の無線LAN SoC(System on Chip)チップも展示。同チップ搭載のWi-FiモジュールGS1011Mは、スタンバイ時の消費電流は5マイクロアンペア、ディープスリープ時の消費電流は110マイクロアンペアとなっており、電池1本で10年動くWi-Fiモジュールとなっている。

▲ (株)アルティマは、ゲインスパン・コーポレーション(GainSpan Corporation、米国)の超低消費電力の無線LAN SoC(System on Chip)チップも展示。
同チップ搭載のWi-FiモジュールGS1011Mは、スタンバイ時の消費電流は5マイクロアンペア、ディープスリープ時の消費電流は110マイクロアンペアとなっており、電池1本で10年動くWi-Fiモジュールとなっている。

(株)アットマークテクノ(北海道札幌市)は、同社の組込みプラットフォームであるアルマジロシリーズを展示。CPUボードArmadillo-840(IoTゲートウェイ)に温度センサーを接続し、そのリアルタイムデータをパソコンに表示するデモを展開。同製品は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)対応で、Full HDサイズの外部出力が可能。また、基盤の両面に拡張インタフェースを搭載し、LCDタッチパネルやカメラなどのインタフェースにも対応している。

▲ (株)アットマークテクノ(北海道札幌市)は、同社の組込みプラットフォームであるアルマジロシリーズを展示。CPUボードArmadillo-840(IoTゲートウェイ)に温度センサーを接続し、そのリアルタイムデータをパソコンに表示するデモを展開。同製品は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)対応で、Full HDサイズの外部出力が可能。また、基盤の両面に拡張インタフェースを搭載し、LCDタッチパネルやカメラなどのインタフェースにも対応している。

イノテック(株)(神奈川県横浜市)は、スマートベッド・ソリューション(e-Health)を展示。人間の体動を感知する薄型振動フィルムセンサーをベッドに組み込むことで、寝ている人の心拍や呼吸などの各種身体振動を検出し、その情報をインテルQuark注1SoCを搭載したモジュールで処理、グラフ化して管理する仕組みとなっている。

▲ イノテック(株)(神奈川県横浜市)は、スマートベッド・ソリューション(e-Health)を展示。人間の体動を感知する薄型振動フィルムセンサーをベッドに組み込むことで、寝ている人の心拍や呼吸などの各種身体振動を検出し、その情報をインテルQuark注1 SoCを搭載したモジュールで処理、グラフ化して管理する仕組みとなっている。

▲佐鳥電機(株)(東京都港区)は、自社開発の920MHz無線モジュール(写真右下)と同モジュール搭載の評価ボード(写真右中央)、USBドングル(写真右上)を展示。Wi-SUNアライアンス方式対応のIEEE 802.15.4g(物理層)/4e(MAC層)を搭載し、そのネットワーク通信方式は、1対1通信、1対n通信、マルチホップ通信方式を備えている。現在は、サンプル出荷状態で、夏頃に出荷の予定。

▲ 佐鳥電機(株)(東京都港区)は、自社開発の920MHz無線モジュール(写真右下)と同モジュール搭載の評価ボード(写真右中央)、USBドングル(写真右上)を展示。Wi-SUNアライアンス方式対応のIEEE 802.15.4g(物理層)/4e(MAC層)を搭載し、そのネットワーク通信方式は、1対1通信、1対n通信、マルチホップ通信方式を備えている。現在は、サンプル出荷状態で、夏頃に出荷の予定。

また、佐鳥電気(株)は、温度差発電によるエネルギーハーベストソリューションも展示。micropelt社(ドイツ)の温度差発電モジュールTE-COREは、高温端と周囲温度の差が10℃あれば、1mWの発電を行える。センサーを稼働させる電力を自身でまかなえるため、工場や橋梁など危険設備の遠隔監視などの用途が考えられている。エネルギーハーベストとは、自然界にあるエネルギーを取り込んで〔つまり、収穫(ハーベスト)して〕発電し、その電気だけで低消費電力の電子回路を動かすという技術である。

▲ また、佐鳥電気(株)は、温度差発電によるエネルギーハーベストソリューションも展示。micropelt社(ドイツ)の温度差発電モジュールTE-COREは、高温端と周囲温度の差が10℃あれば、1mWの発電を行える。センサーを稼働させる電力を自身でまかなえるため、工場や橋梁など危険設備の遠隔監視などの用途が考えられている。
 エネルギーハーベストとは、自然界にあるエネルギーを取り込んで〔つまり、収穫(ハーベスト)して〕発電し、その電気だけで低消費電力の電子回路を動かすという技術である。

日本電気(株)(東京都港区)ブースでは、920MHz無線IPブリッジを展示。Wi-FiやBluetoothなども利用している2.4GHz帯の無線LAN通信の混信を避け、920MHz帯で無線ブリッジ同士を相互接続(右図)し、手軽にIPネットワークのワイヤレス化を実現する。

▲ 日本電気(株)(東京都港区)ブースでは、920MHz無線IPブリッジを展示。Wi-FiやBluetoothなども利用している2.4GHz帯の無線LAN通信の混信を避け、920MHz帯で無線ブリッジ同士を相互接続(右図)し、手軽にIPネットワークのワイヤレス化を実現する。


▼ 注1
Quark(クォーク):インテルの低消費電力型の新プロセッサ(CPU:400MHz)。同社のAtomと比較して、5分の1のサイズで、10分の1の低消費電力を実現。このため、IoT(Internet of Things)時代のCPUとも言われている。

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