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工場の機器の異常を稼働音から検知、故障の予兆をつかむIoT基盤

2016/10/03
(月)
SmartGridニューズレター編集部

NTTデータは工場の生産設備、機器の異常を動作音の変化から検知し、故障の予兆を知らせるIoT基盤を発表した。

2016年10月3日、NTTデータは工場の生産設備、機器の異常を動作音の変化から検知し、故障の予兆を知らせるIoT基盤を発表した。11月から提供を始める予定。正常時の稼働音を記憶しておき、その音とわずかでも異なる音を検知した時に、正常音と異音の異なる度合いを判断して、異常が発生した確率が高い場合に警告を出す。

機械の異音は、ある程度経験を積まないと聴き逃してしまうものだ。ベテランの技術者はその異音を聞き逃さないが、経験が浅い技術者では気づくこともできない。このIoT基盤を利用すれば、経験が浅い技術者ばかりの現場でも、異常に繋がる可能性が高い異音を逃さずつかみ、警告を出す。異常音を検知する技術にはNTTグループのAI技術「corevo」を活用している。

NTT Data

工場が無人になる状況でも役立つ。明らかな異音が発生してもその場に人がいなければ、適切な対応はできない。この基盤を利用すれば、無人の現場でも機器が異常を発生させる可能性をつかむことができる。

稼働音データをクラウドに集中させることで、複数の拠点に散らばっている生産機器の稼働状況を一元管理することも可能になる。

実際に利用するにはマイクを接続したパソコンと、インターネットにつながる回線が必要になる。使用するマイクに特別指定はないが、市販のコンデンサマイク、ダイナミックマイクなら利用できるという。ちなみに、NTTデータがこの基盤の実証実験を実施したときは1本1万円ほどのマイクを利用したという。


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NTTデータ

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