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コーヒーの豆カスなどを押し固めて固形燃料に、神戸市がスターバックスや近大と共同で調査開始

2016/12/07
(水)
SmartGridニューズレター編集部

神戸市、スターバックス コーヒー ジャパン、近畿大学は、コーヒーの豆かすなどを原料とした固形燃料「バイオコークス」を再生可能エネルギーと利用することと、バイオコークスを地域で利用するモデルの実現可能性の調査を始めた。

神戸市、スターバックス コーヒー ジャパン、近畿大学は2016年12月7日、コーヒーの豆かすなどを原料とした固形燃料「バイオコークス」を再生可能エネルギーと利用することと、バイオコークスを地域で利用するモデルの実現可能性の調査を始めた。期間は2016年12月7日から2017年2月28日まで。

バイオコークスとは、茶カス、コーヒー豆カス、野菜や果物の食用に適さない部分、木くずなどを原料として製造する固形燃料。近畿大学教授の井田民男氏が2005年に開発した。その名が示す通り、石炭コークスを代替することを狙ったもので、鉄を溶解する炉の中でも簡単には崩壊しないほど硬く、高温環境でも長時間に渡ってゆっくり燃焼するという特質がある。光合成によってCO2を吸収したものを材料とするので、燃焼させてもCO2排出量に影響しない「カーボンニュートラル」であるという特徴もある。

図 バイオコークス。直径50mm程度の円筒形になっている

図 バイオコークス。直径50mm程度の円筒形になっている

出所 神戸市

バイオコークスは原料となる木くずなどを数mm程度の大きさに粉砕し、含有水分量が10%程度になるまで乾燥させてから4トンほどの力で圧縮することで製造する。圧縮時には180℃ほどの熱を加える。加熱しながら圧縮する工程が済んだら、室温まで冷却すれば完成だ。

図 バイオコークスの製造過程、バイオマス原料を高温高圧で圧縮して作る

図 バイオコークスの製造過程、バイオマス原料を高温高圧で圧縮して作る

出所 神戸市

今回の取り組みでは、神戸市内にあるスターバックス コーヒーの店舗が排出するコーヒー豆かすや紙カップなどの店舗廃棄物を集め、それに市内で集めた剪定材を加えて、バイオコークスを製造する。バイオコークスの燃料を効率良く収集運搬する仕組みや、バイオコークス製造に関する問題についての調査も実施する。さらに、バイオコークスを活用する施設確保について検討する。あわせて、バイオコークスの活用によってどの程度ごみ排出量を減らせるのか、CO2排出量を削減できるのかを試算する。神戸市は、この実証実験を機に、地域内の資源循環の様子を市民に分かりやすい形で示し、市民の環境保護に対する意識を高めていくことを目指している。


■リンク
神戸市
スターバックス コーヒー ジャパン
近畿大学

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