スイスNestlé Nespressoは2018年11月19日(中央ヨーロッパ時間)、同社が販売しているコーヒーメーカーで使用する「カプセルコーヒー」のアルミ外装に、CO2排出量が少ない製法のものを採用すると発表した。アルミ外装の切り替えは2020年までに完了する予定で、外装の材料はオーストラリアの鉱物業者であるRio Tintoが提供する。
図 Nestlé Nespressoのコーヒーメーカー「Nespresso Expert」。手前にある3つのカプセル型のものが「カプセルコーヒー」
出所 Nestlé Nespresso
Rio TintoはNestlé Nespressoに提供するアルミニウムを「Responsibly-Sourced Aluminium」と呼んでおり、このアルミニウムを使用するのは同社の顧客でもNestlé Nespressoが初めてだとしている。
Responsibly-Sourced Aluminiumは、アルミニウム業界の団体である「Aluminium Stewardship Initiative(ASI)」が定めた、環境への悪影響を最小限に抑えた方法で製造したもの。ASIは生物の多様性確保、鉱山周辺地域に住む人々の人権保護、製造に必要とする水の管理、製造時のCO2排出量抑制などを目指して、標準となるアルミニウム製造法を定めている。また、いつ、どこで、どのような加工をしたのかということも追跡可能だという。ASIが定めた標準は、工業用金属の中では初めて確立したものだという。
Nestlé NespressoのCEOを務めるJean-Marc Duvoisin氏は「Responsibly-Sourced Aluminiumの実用化に貢献できて誇りに思う。そして、個々の製品の加工などの過程を追跡できる仕組みを利用することで、製品製造時の廃棄物を減らすという私たちの目標達成が近くなった」とコメントしている。
■リンク
Nestlé Nespresso
Rio Tinto
Aluminium Stewardship Initiative