公益財団法人東京都環境公社は、再生可能エネルギーの普及啓発活動の一環として、太陽光発電パネルを備えた木箱と椅子を設置すると発表した。
公益財団法人東京都環境公社は2016年10月26日、再生可能エネルギーの普及啓発活動の一環として、太陽光発電パネルを備えた木箱と椅子を都内にあるスターバックスコーヒーの3店舗に設置すると発表した。設置する店舗は上野恩賜公園店、二子玉川公園店、町田金森店の3店舗。上野恩賜公園店には10月28日に、ほかの2店には11月11日に設置する。設置期間は1年間の予定。
木箱も椅子も太陽光発電パネルとスマートフォン向けの充電端子を備えており、利用者は自由にスマートフォンの充電に利用できる。
図 今回設置する木箱と椅子
出所 東京都環境公社
木箱は天面に出力14Wの薄膜シリコン太陽光発電パネルを設置してあり、この電力をスマートフォンの充電に利用する。充電していないときは箱の中に入れてある鉛蓄電池に電力を貯める。鉛蓄電池は容量7.2Ahのものを4つ使用している。この箱よりも背が低い木箱(太陽光発電パネルも蓄電池も備えていないただの木箱)も用意し、組み合わせることで座りながら充電することができる様になっている。
椅子は背もたれの裏に出力14.4W以上の太陽光発電パネルを設置してある。このパネルはシャープが開発したもので、人工衛星などで使用する高効率な化合物太陽電池を使用している。変換効率は30%にも達する。木箱と同じように、充電していないときは鉛蓄電池に充電する。鉛蓄電池は座面の裏に、蓄電容量12Ahのものを1つ取り付けてある。
図 椅子の実物。背もたれ裏の太陽光発電パネルと、座面後方の充電端子が確認できる

出所 シャープ
東京都環境公社は2015年10月から、東京タワー周辺など3カ所に太陽光発電パネルを備えたスマートフォン充電設備を設置しているが、どれも街灯のような形をしていて、充電の間は立って待つというものだった。今回、のんびり座って充電を待てる椅子と木箱を設置することで、太陽光発電のさらなる普及を目指す。
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