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太陽光で作った電力を変換せずにそのまま充電、京セラが家庭向け定置用蓄電池を発表

2016/12/12
(月)
SmartGridニューズレター編集部

京セラは、家庭向け定置型蓄電池の新製品「EGS-ML1200」を発表した。

京セラは2016年12月12日、家庭向け定置型蓄電池の新製品「EGS-ML1200」を発表した。価格はオープンで、2017年1月2日に発売の予定。太陽光発電システムのパワーコンディショナーと組み合わせて、蓄電池のパワーコンディショナーと一体化させた点が特徴。太陽光発電パネルが送り出す直流の電力をそのまま蓄電池に充電できる。

図 EGS-ML1200。左が定置用蓄電池で、右が太陽光発電システム向けパワーコンディショナー

図 EGS-ML1200。左が定置用蓄電池で、右が太陽光発電システム向けパワーコンディショナー

出所 京セラ

一般的な太陽光発電システム用パワーコンディショナーはパネルから得た直流の電力を交流に変換して出力する。そのため、定置用蓄電池と組み合わせる場合は蓄電池に交流の電力を送ることになる。交流の電力を受けた蓄電池は、内部で電力を直流に変換して蓄電池に蓄える。交流/直流の変換が発生するたびに電力を損失するので、このような一般的な組み合わせの場合、太陽光発電パネルが発電した電力の90%弱しか蓄電池に蓄えることができない。

今回京セラが発表した蓄電池は、太陽光発電パネル向けパワーコンディショナーと、蓄電池向けパワーコンディショナーを一体化し、太陽光発電パネルが発電した電力を変換せずにそのまま充電できるようにしている。その結果、太陽光発電パネルが発電する電力の96%を充電できるようになっている。

内蔵する蓄電池は、積水化学工業が開発したフィルム型リチウムイオン蓄電池。電解質に使う材料や、製造工程を改良することで耐久性を向上させ、蓄電密度を高めた。その結果、蓄電池のサイズを縮小できた。今回発表した定置用蓄電池は、その蓄電池を内蔵することで、業界最小となった。

蓄電池の蓄電容量は12kWh。外形寸法は幅760mm×高さ495mm×奥行き525mm。重量は175kg室内設置専用として外気温の変化による蓄電池の劣化を最小限に抑え、蓄電池の寿命を伸ばした。

太陽光発電システムのパワーコンディショナーは屋外設置で、外形寸法は幅880mm×高さ580mm×奥行き270mm。重量は55kg。

今回発表した定置用蓄電池は、積水化学工業が2017年1月2日に発売する新築住宅向けに採用した。京セラは当面は積水化学工業向けにのみ出荷し、春ごろから他社を経由した販売を始める予定。


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京セラ

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