三菱自動車工業は2017年1月26日、商用小型電気自動車「ミニキャブ・ミーブ バン」を改良して再発売した。従来は仕様がそれぞれ異なる6グレードを用意していたが、これを3グレードに整理した。さらに、エアコンなどに改良を加えた。
図 小型電気自動車「ミニキャブ・ミーブ バン」
出所 三菱自動車工業
改良点は5点。1点目は、グレードの見直し。搭載するリチウムイオン蓄電池として、蓄電容量が10.5kWhのものと、16kWhのものの2種類を用意する点は変わらないが、全高が低い「標準ルーフ」仕様を撤廃し、座席数の設定も10.5kWhのものは4席設定のみとした。この結果、従来は6グレードだったものが、3グレードとなった。
販売価格は、10.5kWhで座席数が4席のものが176万9040円(税込)。16.0kWhで座席数が2席のものが212万8680円。同じく16.0kWhで座席数が4席のものが215万280円。3グレードともエコカー減税の対象となる、取得税と重量税が免税となる。さらに、購入にあたっては「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」を利用できる。補助金の額は10.5kWhのグレードが11万5000円で、16kWhのグレードが17万6000円。
2点目は、回生ブレーキの性能低下を知らせる警告灯をダッシュボードに追加した点。搭載しているリチウムイオン蓄電池が満充電、あるいは満充電に近い状態になると、回生ブレーキの性能が低下する。この状態になると、アクセルをから足を離したときの減速度合いが弱くなる(ガソリンエンジン車で言えば、エンジンブレーキがあまり効かなくなる)ので、運転者に注意を促すために、警告灯を設置した。
図 ダッシュボードに、回生ブレーキの性能低下を知らせる警告灯を追加した
出所 三菱自動車工業
3点目は、従来の寒冷地仕様を標準仕様とし、運転席と助手席にシートヒーターを装備した点。4点目は新しいエアコンの導入。従来のエアコンは充電中は使えなかったが、新たに充電中も使えるエアコンを導入した。さらに、メーカーオプションのキーレスエントリーシステムにエアコンのスイッチを追加した。これを利用すると、乗車前に遠隔操作でエアコンを作動させることが可能になる。5点目は、運転席、助手席の脇にある窓にパワーウインドウを投入した点。
その他の仕様は従来と変わらない。1回の充電で走行可能な距離は、蓄電池の蓄電容量が10.5kWhのグレードで100kmで、16kWhのグレードが150km。満充電までの充電時間は10.5kWhのグレードが約14時間(100V)。200V電源を利用すると約4.5時間。急速充電を利用すると約15分で80%まで充電できる。16kWhのグレードは100Vを利用すると約21時間で満充電でき、200Vを利用するとこの時間が約7時間となる。急速充電を利用すると約35分で80%まで充電できる。
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