NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)は2017年2月28日、IoT端末向けデータ通信サービス「Master’sONE モバイルM2M」の料金プランを刷新した。月額280円定額の通信プランや、多数の端末で通信データ量を分け合える従量課金制プランを設定した。28日から提供を始める。
月額280円定額のプランは「ライトプラン」という名称で提供する。機器1台当たりの月額料金が280円(税別:以下同様)で、通信速度は128kbps。月間30Mバイトまではこの速度で通信可能。超過すると、通信速度が最大10kbpsまで下がるが、追加料金は発生しない。通信頻度が低い端末や、送信するデータがテキストデータなどサイズが小さい場合に便利なプランだ。
ライトプラン向けには、一定量のデータを高速に送信可能とする「クーポン」も用意する。一回だけ大きなデータを送るときや、一定期間に限って通信が頻繁に発生する場合に便利に活用できる。クーポンには下り通信の速度を10kbpsに制限する「上りクーポン」と、上りも下りも速度制限がかからない「標準クーポン」がある。
上りクーポンの価格は100Mバイト分が20円で、300Mバイト分が60円、500Mバイト分が90円で、1028Mバイト(1Gバイト)分が180円。標準クーポンの価格は100Mバイト分が100円、300Mバイト分が300円、500Mバイト分が500円で、1028Mバイト分が1000円。クーポンが規定するデータ通信量を使い切ったら、ライトプラン規定の通信速度に戻る。
もう1つ、「従量プラン」というプランも新たに用意した。機器1台当たりの月額料金はライトプランと同様280円。通信速度はNTTドコモのLTE網の規格通りの速度となり、月間30Mバイトまで追加料金なしで利用できる。30Mバイトを超えた分は従量課金となる。従量課金の料金形態は下り通信が1Mバイト当たり1円で、上り通信が1Mバイト当たり0.2円。
従量プランでは、複数の回線で通信データ量を分け合えるという特徴がある。例えば5回線契約した場合、月間に無料通信可能なデータ量は合計150Mバイトとなる。この150Mバイトを5回線で自由に分け合える。1回線につき30Mバイトと制限することはない。ある回線で100Mバイト通信していても、ほかの回線の通信データ量が少なく、5回線合計で150Mバイトの枠に収まっていれば問題ない。
図 従量プランでは、複数の回線で通信データ量を分け合える。この図は5回線契約した例
出所 NTTPCコミュニケーションズ
今回のプラン刷新に合わせて、端末に挿入して使用するSIMカードを管理するAPI(Application Programming Interface)を用意した。利用者がこのAPIを活用したプログラムを作成し、サーバーで稼働させることで、プログラムからSIMカードの管理が可能になる。SIM管理APIでは、指定のSIMカードの状態や契約プランを確認する「状態取得」、指定SIMカードの通信を停止する「通信停止」、通信停止中のSIMカードを通信可能な状態に戻す「通信再開」、指定SIMカードの通信量を日次、週次、月次で取得する「通信量取得」、クーポンを購入して指定SIMカードの通信データ量を追加する「クーポン購入」の5つの機能を提供する。
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