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大阪ガスと京セラ、住宅の消費電力量を監視しながら燃料電池の運転効率を高める定置型蓄電池を発表

2017/03/30
(木)
SmartGridニューズレター編集部

大阪ガスと京セラは、定置型蓄電池の新製品「スマートエネルギーハウス蓄電システム」を発表した。

大阪ガスと京セラは2017年3月24日、定置型蓄電池の新製品「スマートエネルギーハウス蓄電システム」を発表した。4月から発売の予定。価格は160万円(税別)。2017年3月に京セラが発表した定置型蓄電池「EGS-LM0320」(参考記事)を基に、家庭の消費電力を検知する機能と、燃料電池が最も高い効率で運転できるように、充放電を制御する機能を追加した。

図 「スマートエネルギーハウス蓄電システム」の外観

図 「スマートエネルギーハウス蓄電システム」の外観

出所 京セラ

リチウムイオン蓄電池を内蔵しており、蓄電容量は3.2kWh。外見寸法や本体重量は「EGS-LM0320」と変わらない。住宅の分電盤から住宅単位の消費電力量を計測する機能を付け加えた。

住宅用燃料電池「エネファームtype S」と組み合わせることを想定している。エネファームtype Sは定格出力である700Wで運転しているときに最も効率良く発電する。そこで、新発売のスマートエネルギーハウス蓄電システムは、住宅単位の消費電力量を見ながら、燃料電池が発電した電力が余るようならば、本体に充電し、燃料電池による電力だけでは足りないときは充電した電力を放電する。こうすることで、エネファームtype Sが最も効率良く発電できる700W定格出力で運転を続けさせる。

この製品は大阪ガスが実施した実証実験の結果などから得たノウハウを投入したものだという。大阪ガスは2011年7月~2012年6月に、燃料電池、太陽光発電設備、蓄電池の3つの住宅用電源を住宅に設置し、制御法を模索しながら最適な制御法を開発した。実験では、新築住宅の年間CO2排出量を正味(ネット)でゼロにすることに日本で初めて成功している。

京セラによると、今回発表したスマートエネルギーハウス蓄電システムに燃料電池だけでなく、太陽光発電設備を組み合わせることで、住宅における年間の1次エネルギー(石炭、石油、天然ガスなど)消費量を、発電設備を備えていない住宅に比べておよそ62%削減できるとしている。


■リンク
大阪ガス
京セラ

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