グラモは2017年4月10日、無線LAN通信機能を持ち、遠隔地から制御可能なドア錠「Glamo Smart Lock」を開発したと発表した。同社が開発販売している多機能学習リモコン「iRemocon」と無線LANで通信することで、スマートフォン向けアプリケーションで施錠などの操作ができることが特徴。
図 「Glamo Smart Lock」の外側(左)と内側(右)
出所 グラモ
Glamo Smart Lockの様々な機能を利用するには、iRemoconが必要になる。iRemoconと無線LANで通信することで、施錠、解錠に合わせて照明やテレビ、エアコンを止めたり、動かしたりといったことができる。
図 グラモの多機能学習リモコン「iRemocon」。「Glamo Smart Lock」の様々な機能はiRemoconと連携することで実現している
出所 グラモ
また、iRemoconを経由して管理クラウドにアクセスすることでスマートフォンの「iRemocon」アプリケーションから、施錠状態の確認、施錠、解錠が可能になる。外出後に「玄関の施錠を忘れたかもしれない」などというときに役立つ機能だ。
さらに、管理クラウド上の操作で、時間限定で利用できる「ワンタイム錠」を発行できる。ワンタイム錠は暗証番号の形で発行するので、利用者はGlamo Smart Lockのテンキーで暗証番号を入力することで解錠できる。賃貸住宅の内覧者、メンテナンス会社に一時的に入室を許可するといったときに便利な機能だ。また、賃貸入居者に渡す鍵も暗証番号となるので、入居/退去に合わせてドア錠のシリンダーを交換するなどの大掛かりな工事が必要なくなる。
解錠する方法として、テンキーで暗証番号を入力する方法のほかに、Felicaでの解錠も可能としている。入居者が自身の部屋の鍵として、Felica機能を持つ交通関連のカードやスマートフォンを登録しておけば、Glamo Smart Lockにカードやスマートフォンをかざすだけで解錠できる。
以上の機能の他に、消費電力量を節約する仕掛けもある。遠隔地から解錠/施錠するときはモーターでつまみを回すが、利用者がGlamo Smart Lockに直接触れられる位置にいるときは、利用者が手動でつまみを回して解錠/施錠する。市場には同じような機能を持つ製品が登場しているが、そのほとんどが施錠/解錠時は必ずモーターでつまみを回すようになっている。Glamo Smart Lockは、利用者が手動で施錠/解錠する場面を増やすことで、モーターの出番を減らし、消費電力量を削減する。この結果Glamo Smart Lockは電池で3年以上駆動するようになったという。
グラモはGlamo Smart Lockの市販開始時期や価格を検討中としているが、レオパレス21がGlamo Smart Lockの一部機能を変更したものを「Leo Lock」として採用することを発表している。スマートフォンの「Leo Remocon」アプリケーションか施錠/解錠が可能なほか、多機能学習リモコン「Leo Remocon」と連携することで、施錠/解錠に合わせて照明やテレビなどの制御が可能になっている。レオパレス21は4月から受注した賃貸物件に順次Leo Lockを搭載していくとしている。Leo Lockを搭載した賃貸物件は10月から順次完成していく。年間1万戸への導入を予定しているという。