パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は2017年4月27日、中国遼寧省大連に建設中だった車載用リチウムイオン蓄電池生産拠点が竣工し、開場式を開催したと発表した。パナソニックが車載用リチウムイオン蓄電池の生産拠点を中国に開設するのはこれが初めて。
図 パナソニックが大連に開設した車載用リチウムイオン蓄電池生産拠点
出所 パナソニック
この生産拠点は、2016年2月に大連遼無二電器有限会社と共同で設立した合弁会社「パナソニック オートモーティブエナジー大連有限会社」の生産拠点となる。敷地面積は約17万m2で、建屋面積は約8万m2。製造するのは車載用リチウムイオン蓄電池の角型セル。
ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド車、電気自動車などのCO2排出量が少ない、あるいは排出しない自動車の需要が世界的に拡大しており、パナソニックに対する車載用リチウムイオン蓄電池の需要も大きくなっている。パナソニックは日本国内の生産拠点で増産するほか、2017年1月にはアメリカTesla社の「ギガファクトリー」での量産を始めている(参考記事)。今回開設した製造拠点も、世界的な需要拡大に対応するために開設した。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は日本、アメリカ、中国の3拠点体制を確立し、世界的に拡大する需要に応えるとしている。そしてパナソニックは2018年度に、インフォテインメントシステムなど車載事業全体で2兆円の売上を目指すとしている。