BLEタグからの信号で忘れ物の位置を検知し持ち主に通知、東京メトロが実証実験を実施へ

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2017年6月15日 0:00

東京メトロは、MAMORIOと共同で忘れ物の位置を持ち主に自動的に通知する実証実験を実施すると発表した。

東京地下鉄(東京メトロ)は2017年6月14日、MAMORIOと共同で忘れ物の位置を持ち主に自動的に通知する実証実験を実施すると発表した。Bluetooth Low Energy(BLE)通信機能を持つタグと専用アンテナを使用する。どちらもMAMORIOが提供するものを使用するという。実験の期間は2017年6月19日から2018年3月31日の予定。

実験では、参加者が自身の持ち物にBLEタグを取り付けて持ち歩く。タグは35.5×19×3.4mmと小さなもので、コイン型のリチウム電池で最大1年間稼働し、BLEの電波はおよそ30m離れたところまで届くという。

図 傘にBLEタグを取り付けたところ

図 傘にBLEタグを取り付けたところ

出所 東京地下鉄

東京地下鉄はBLEタグの信号を受信するアンテナを銀座線渋谷駅、丸ノ内線池袋駅、有楽町線新木場駅と飯田橋駅構内の「お忘れ物総合取扱所」の4カ所に設置する。銀座線渋谷駅、丸ノ内線池袋駅、有楽町線新木場駅はそれぞれ始発、終着駅となっている。終点にたどり着いた列車を駅員が見回って忘れ物を発見するということがよくあり、東京地下鉄の駅の中でも多くの忘れ物を回収する駅となっているという。

そして飯田橋駅構内の「お忘れ物総合取扱所」は、東京地下鉄全線の忘れ物を集約する場所となっており、どの駅で見つかった忘れ物でも翌日にはここに届くようになっているという。ほかの3駅にはタブレットに専用アプリケーションをインストールしてアンテナとしたものを設置するが、飯田橋には専用アンテナを設置する。忘れ物が自動的に集まる場所にアンテナを設置するわけだ。

アンテナが感知した忘れ物情報は、インターネット経由で東京地下鉄のサーバーに届き、そこから持ち主のスマートフォンにプッシュ通知が届くようになっている。通知には忘れ物がある場所の名称と地図が記してあるので、通知を受けた参加者は電話連絡を取るなどして、忘れ物を取りに行く手続きを取ることができる。

東京地下鉄では2016年度、1日あたり1835件の忘れ物を受け取っているが、返還率はおよそ29%にとどまっている。今回の実証実験の結果を検証して、本サービスとして提供することも検討し、返還率を引き上げていきたいとしている。


■リンク
東京地下鉄
MAMORIO

TOPに戻る

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る
インプレスSmartGridニューズレター

定期購読は終了いたしました