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本田技研工業、蓄電池を利用して余剰電力の活用を狙う実証実験をフィリピンの島で実施へ

2017/09/25
(月)
SmartGridニューズレター編集部

本田技研工業は、フィリピン共和国で、可搬式蓄電池と充電ステーションユニットを余剰電力活用システムとして稼働させる実証実験を今秋中に開始すると発表した。

本田技研工業は2017年9月25日、フィリピン共和国の「ロンブロン島」で、可搬式蓄電池「Honda Mobile Power Pack」と充電ステーションユニット「Honda Mobile Power Pack Exchanger」を余剰電力活用システムとして稼働させる実証実験を今秋中に開始すると発表した。駒井ハルテックと共同で実施する。

図 本田技研工業の可搬式蓄電池「Honda Mobile Power Pack」

図 本田技研工業の可搬式蓄電池「Honda Mobile Power Pack」

出所 本田技研工業

ロンブロン島は、フィリピンの首都であるマニラから南南西におよそ270kmの位置に浮かぶ小島。島の主な電力源はディーゼル発電機だ。しかし、ディーゼル発電機は発電コストが高い上、CO2を多く排出する。できることなら撤廃したいが、昼夜で変動する電力需要に対応することを考えると、ディーゼル発電機が現実的な選択肢となっている。

そこで今回は駒井ハルテックが風力発電設備を設置し、発電した電力をロンブロン島に供給する。そして余剰電力をHonda Mobile Power Pack Exchangerを通して、Honda Mobile Power Packに充電し、風力発電による電力が期待できないときにHonda Mobile Power Packから放電して電力需要に応える。この実証実験により、CO2排出量削減を目指すとしている。

本田技研工業はHonda Mobile Power Packについて、持ち運び可能であることから、生活に必要な電源として、必要に応じて持ち運んで、いつでもどこでもさまざまな用途に活用できるとしている。そして、この蓄電池を活用することで電力供給が難しかった地域でも、電力がある生活を実現することができるとしている。本田技研工業は、Honda Mobile Power Packを褐葉した電力供給システムの実証実験をフィリピンに限らず、ほかの国でも実施するとしている。

ちなみに本田技研工業はHonda Mobile Power Packと、Honda Mobile Power Pack Exchangerを2017年10月3日(火)から10月6日(金)まで幕張メッセで開催予定の「CEATEC JAPAN 2017」に出展する。どちらも、これが世界初公開となるという。


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本田技研工業

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