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BMW Group、EV製造工場に再利用蓄電池を集積した大規模蓄電施設を設置

2017/10/30
(月)
SmartGridニューズレター編集部

BMW Groupは、ドイツ・ザクセン州ライプツィヒで運営している自動車製造工場の敷地内に、電気自動車(EV)で使用済みとなった蓄電池を集積した大規模蓄電施設を建設したと発表した。

BMW Groupは2017年10月26日、ドイツ・ザクセン州ライプツィヒで運営している自動車製造工場の敷地内に、電気自動車(EV)で使用済みとなった蓄電池を集積した大規模蓄電施設を建設したと発表した。この蓄電設備はライプツィヒ工場に電力を供給する。

図 BMW Groupがライプツィヒ工場の敷地内に新設した大規模蓄電施設

図 BMW Groupがライプツィヒ工場の敷地内に新設した大規模蓄電施設

出所 BMW Group

新設の大規模蓄電施設は、BMWの小型EV「BMW i3」の使用済み蓄電池を最大で700基設置可能。最大出力は10MW(1万kW)で、合計蓄電容量は最大でおよそ15MWh(1万5000kWh)となっている。BMW Groupによると、この蓄電容量はBMW i3が連続10万km走行するときに必要になる量だという。

図 新設した大規模蓄電施設の内部。使用済み蓄電池をラックで高く積み上げて、大量に並べている

図 新設した大規模蓄電施設の内部。使用済み蓄電池をラックで高く積み上げて、大量に並べている

出所 BMW Group

現時点で、この蓄電施設にはBMW i3の蓄電池のうち、蓄電容量が18.8kWh(60Ah)のものを500基設置しており、その中には使用済みのものもあれば、新品もあるという。そして、BMW i3の蓄電池でも大容量型となる蓄電容量27.2kWh(94Ah)のものなど、今後登場する大容量の蓄電池にも対応するとしている。

蓄電設備には4基の風力発電設備を併設しており、ここで発電した電力を充電し、必要に応じて放電する。また、電力需要が少ない時に充電し、需要がピークにあるときはなるべく蓄電池から電力を供給することで、発電所からの買電ビーク量を抑え、電力コストを引き下げることができるという。また、2018年からは公共送電網の需要と供給のバランス調整の役目の一端を担うとしている。

ライプツィヒ工場は、BMWの小型EV「BMW i3」と、高級プラグインハイブリッド車「BMW i8」を製造しており、BMW Groupにとっては自動車の「電動化」の最前線基地と言える。ちなみにBMW Groupは、今回の発表に合わせて、2013年9月からライプツィヒ工場で製造を開始したBMW i3の総生産台数10万台を超えたことも明らかにした。現在では1日120台のペースで生産を続けているという。

そして2014年5月から生産を始めた「BMW i8」については、2016年までにライプツィヒ工場から2783台を出荷し、現在の1日当たりの生産量は8~10台だとしている。また、2018年には新型のPHEV「BMW i8 Roadster」の生産もライプツィヒ工場で始まる予定だ。


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BMW Group

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